関空、米総領事と路線拡充の非公式勉強会−UAハワイ線減便も「ショック」

  • 2007年4月16日
 関西国際空港発着の北米路線が現在、週14便となっているが、先ごろユナイテッド航空(UA)のハワイ線減便でハワイ行きも日本航空(JL)とノースウエスト航空(NW)となり、代表取締役副社長の平野忠邦氏は「ショックだ」と失望感を表すと同時に、改めて強い危機感を示した。米大陸含むアメリカ路線の減便はアメリカ総領事も同様に強い危機感があるとされ、総領事はじめ大阪府、大阪府商工会議所、関西経済団体連合会、関西空港、さらに旅行会社を交え、アメリカ路線の減便の現状と復便へつなげるため、非公式の第1回勉強会を先ごろ開催したという。

 勉強会には運休した航空会社を招き、撤退した理由を聞き取り。この話を総合すると、エコノミークラスには相応の利用があるもののビジネス需要が弱含みであること、日本国内の新規路線により、成田発に乗り継ぎ需要がシフトするなどが理由として挙がっている。また、沖縄からアメリカ行きの米軍利用が減少し、路線維持に影響を与えているほか、夏季の需要は強いが、冬季は弱いといった季節性も指摘された。

 今後、さらに3回程度の勉強会を開催する予定で、第2回は関西発アメリカ路線を運航する航空会社に現在の状況や見通しなどを聞き取り。その後、第3回、第4回で復便に向けた具体的な方策を検討していく。平野副社長は「非公開の場で本音のお話をお聞きし、打てる手を打ちたい」と語り、真摯に北米路線の復便につなげる考え。また、このところは北米路線の減少から、関西国際空港のサイトには、利用客からアメリカ路線の充実を求めるコメントも寄せられているという。


▽参考記事:
関空、北米路線で「第5の航空会社」に期待−平野副社長(07.01.19)