現地レポート:ベトナム航空トランジットツアー

  • 2007年4月5日
トランジットを有効活用し、ベトナムの雰囲気にふれる


 ベトナム航空(VN)は、日本からベトナムを経由してオーストラリア、ヨーロッパを訪れる旅客を対象にトランジットツアーを開始した。このツアーはディスティネーションの魅力をアピールすると同時に、国際線ネットワークの利用促進が目的。VNは上期に福岡/ホーチミン線を週1便増としたほか、5月15日から日本航空運航便で関空/ハノイ線を週1便増とする。旅客数も2006年比約15%増と順調に推移。ベトナム以遠ではシドニー、メルボルンのオーストラリア方面、モスクワ、フランクフルト、パリのヨーロッパ方面へとネットワークを拡充しており、ビヨンド需要も取り込んでいく考え。

 さらに現在、国際線の需要の増加を受け、ベトナム政府としてタンソンニャット空港の増強に取り組んでおり、現在は今年7月の完成を目指し、新国際線ターミナルが建設が進んでいるところ。新ターミナルの延べ床面積は約10万平方メートルで、新ターミナルは年間800万から1000万人の旅客取扱いが見込まれ、さらなるビヨンド需要の増加も期待できる。(取材協力:ベトナム航空)


到着ゲートで係員が出迎え

 ホーチミンの空港では、到着ゲートでツアーガイドがネームボードを持ち、日本からのトランジット利用客を出迎えてくれる。その後、トランジットカウンターで予約記録の確認とパスポート照合などの諸手続きを行う。日本国の旅券保有者はベトナムでの滞在期間が15日を超えなければビザは不要で、カウンターでは乗継ぎ用航空券が必要だ。

 ベトナム入国では、一般の旅客と同様に入国審査を受ける。受託手荷物は、同日乗り継ぎの場合はスルー、翌日乗り継ぎの場合はピックアップとなる。ただし、ベトナムでの滞在時間次第では、必要となるものを手荷物として持ち込むことをお勧めしたいところ。ただし、機内への液体物持込の制限などにも留意し、参加者にポイントを伝える必要があるだろう。

 税関を通過した後、ツアーガイドと合流。送迎、食事、スパなどは全て専用車で移動となる。日本人客には日本語を話せるガイドが対応し、その他の場合は英語ガイドが対応する。


人気のスパでくつろぎのひととき

 7時間、16時間コースでは、まずホーチミン市内の有名スパで、旅の疲れをとることになる。ホーチミン市内の主なホテルは館内にスパを備えており、今回のツアーで利用するのは、ホーチミンでも話題の2軒のサロンだ。1時間コースの全身、またはフットマッサージ(通常料金は25から30米ドル)を受けることができる。

 このうち、「スパ・トロピック(Spa Tropic)」はレヴァンダム公園近くの大通りから、30メートルほど奥に入った場所にある隠れ家のようなサロン。フランス統治時代に建てられた外観はまるで個人の邸宅のようで、フレンチ風のアジアンリゾートの雰囲気が漂う。

 「QIサイゴン資生堂サロン&スパ」は市内中心部から車で約15分。フーニャン(Phu Nhuan)通りにある淡いピンク色の建物が目をひく老舗サロンだ。資生堂の製品を使用し、“気”の流れを意識したオリジナルメニューで、特にフェイシャルには定評がある。受付、アドバイザーには日本語を話せるスタッフもおり、直接アドバイスを受けることも可能だ。いずれも観光客以外に現地の在住の日本人にも人気のスパとなっている。


ホテルでのんびり滞在も

 16時間、30時間の各コースではホテルにチェックイン、休憩や宿泊などホテルライフを満喫する時間がある。チェックイン時間はホテルにより異なるが、トランジットツアーのコースは空港への出発時間までホテル内のプールやフィットネス、サウナなどを利用してゆったり過ごすこともできる。ツアーで利用する「アマラホテル」は空港から車で15分ほど、レヴァンシー(LeVanSy)通りにある老舗ホテル。中心街までも車で15分ほどとアクセスは便利だ。館内にはプール、サウナ、バーなどを完備している。

 また、「ウインザー・プラザ・ホテル」は市内南西の歴史あるチョロン地区にも程近いアンズンヴァン(An Duong Vuong)通りにある25階建てのホテル。2004年にオープンした比較的新しい館内は全体のイメージが金色で統一され、きらびやかな印象のホテルだ。館内にはスパはもちろん、フィットネスルーム、プール、ナイトクラブを有するほか、地上4階までは1500の店舗をもつ巨大なショッピングセンターとなっており、さまざまな楽しみ方ができる。


追加アレンジで、ホーチミン市内巡り、ショッピングも可能

 時間に余裕があるなら、別料金のオプショナルツアーに参加し、「東洋のプチ・パリ」といわれるホーチミンの観光スポット巡りも可能だ。ホーチミン観光は市街地の中心にある「統一会堂」、市内最大の「ベンタイン市場」を巡るのが定番だろう。特にベンタイン市場は食品、衣料、化粧品などが所せましとならび、地元の人と観光客でにぎわっている。

 また、統一会堂から北東に300メートルにある「聖母マリア教会」は、赤レンガ造りの重厚なカトリック教会。道を隔てた向かいには、クラシックなフランス風建築の中央郵便局がある。南東に向かうとすぐにホーチミンで最も人気のある繁華街・ドンコイ通りが始まる。ブランドショップやフレンチ・ヴィラ風のお洒落な造りのカフェ、シェラトン・サイゴン・ホテル&タワーズなどの国際的なグループホテルが立ち並び、週末には観光客や地元の若者たちで込み合う目抜き通りだ。また、ドンコイ通りに並行するグエンフエ通りやレロイ通り、さらに分岐する細かい通りの道々にも雑貨店などが点在しており、ゆっくりと散策、ショッピングを楽しみたいエリアだ。



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