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中部国際空港、東南アジアのLCC誘致も視野−07年度のエアポートセールス

  • 2007年4月2日
 中部国際空港代表取締役副社長の山下邦勝氏は2007年度のセントレア経営計画について、年間旅客数は国内線670万人、国際線570万人、便数では国内線1日84便、国際線週410便とそれぞれ目標を掲げた。これにあたり、引き続きエアポートセールス、観光客需要喚起を目指した地元テレビ局とのタイアップなどの増加策に加え、効率的な空港運営による増加へと結びつける考え。

 このうち、エアポートセールスについてはこれまで地元経済団体と共同で実施してきたが、今年度からは自治体とも協力して実施。さらに、誘致する企業としては中国系のほか、格安航空会社(LCC)についても大きな課題としており、今年6月から週6便で就航するジェットスターの名古屋/ケアンズ線を手始めとして、今後は東南アジアのLCCを積極的に誘致する方針を示した。

 山下氏はJQとの交渉について、着陸料やチェックイン・カウンター使用料など詳細な料金の交渉に「入っていない」と言及したものの、カウンターの利用方法や固定スポットの使用時間帯など柔軟に対応する考えだ。特に、JQ側でもチェックイン・カウンターでは旅客数の増減に応じた窓口の使用により、料金を増減させることに興味を示しているという。また、中部としては、ケアンズ線であれば、カンタス(QF)の置き換えのみとなるが、シドニー行きを増便するなどで、新規路線が増える場合にはインセンティブを検討することにも含みを持たせている。

 こうした対応について、山下氏は「旅客施設の大規模改修をする前に、現在の施設を最大限に利用し、かつ旅客便のキャパシティが増えるのであれば、利用客、着陸料などの増収を見込める」と語っており、セントレアとしてはLCCに限らず、他社がセントレアとの目論見が合致した場合、料金体系などでも柔軟に対応をするという。