▽西オーストラリア州政府観光局 〜地域マーケティングで成功

  • 2007年3月20日
 西オーストラリア州政府観光局は日本市場において、航空会社や旅行会社と協力して、地方ごとのプロジェクトを展開し、成功を収めている。

 例えば九州では、主に教育旅行に注力する。鹿児島市とパースが姉妹都市であることから、05年に大手旅行会社の九州支店と共同で、パースでの教育旅行用のファーム・ステイを開発し、鹿児島市にある錦江湾高等学校が修学旅行として採用。約300名が訪問したという。これをきっかけに、同校は3年連続でパースを修学旅行先に選んでいる。

 同政府観光局日本局長の吉澤英樹氏は、この修学旅行が成功した要因として「旅行会社の担当者のオーストラリアに対する知識が非常に高く、現地支店と受入先と円滑にコミュニケーションができた」と述べ、現地支店が何度もファーム・ステイ先に足を運び、受入れ体制を強化する活動を評価している。この鹿児島市の高校のファーム・ステイがメディア等で紹介され、現在では問い合わせも多く、九州に限らず全国な広がりをみせている。

 また、名古屋ではウエディングに力を入れ、パースでのリーガル・ウエディング(現地で法的効力のある結婚証明書が発行される挙式)を推進し、ブローシャーの制作やセミナー開催などを積極的に展開。東京ではワイルド・フラワーを切り口に、見ごろを迎える9月と10月にカンタス航空(QF)がデイリー運航を実施するよう、働きかけている。これにあわせて同期間中の機体を、ワイルド・フラワーのペインティングにすることも希望しているという。