シアトル観光局代表取締役社長のドン・ウェルシュ氏は、「シアトル、ワシントン州へのインバウンドのナンバーワンは日本マーケットである」と述べ、日本人訪問者数が2005年、8万6000人に達したことから、今年はメジャーリーグに加え、ワインや日本人からの問い合わせが多い国立公園を打ち出し、日本マーケットの拡大を図る意向を示した。

　また、日本代表のマージョリー・L・デューイ氏は今年も引き続き「リビング・クール、ラビング・ネイチャー」をテーマにプロモーション展開する方針。「シアトルへの日本人訪問者数は昨年、シアトル・マリナーズの城島健司選手、イチロー選手の効果もあるなど、堅調に推移」（マージョリー氏）しており、日本人旅行者が野球をきっかけにしてワシントン州の大自然の魅力、ワイナリーや国立公園などの広がるシアトル以遠へ足を運ぶ機会を増やすよう、プロモーションしていく考えだ。

　注目するテーマの一つ、ワインを堪能するためにワイナリー巡りなどを通して、同州のワインの魅力を訴求したい考え。米国で国内第2のワイン生産地ワシントン州は、州内に500軒以上に昇る。ワシントン・ワイン・コミッションは安定した品質を保つ理由は、ブドウ生産地の技術の高さ、土質、気候が優れているという。ワイナリーの発達と共に、現地ではワインに合う牛肉や豚肉、手作りチーズなどの生産量、品質が上がっており、ワインを一層楽しめる環境が充実してきたという。乗馬やリムジンに乗り巡るツアーをはじめ、フライ＆ドライブで巡るなど、ワインを楽しむ多様な旅行スタイルを提案していく。

　また、インセンティブ、ホームステイ、修学旅行などの旅行需要も好調なことから、平行して推し進めていきたい考えだ。