香港ディズニーランド、07年の日本市場への予算増やし、プロモ活動を強化

  • 2006年12月15日
 香港ディズニーランド・リゾートのセールス&トラベル・マーケティング副総支配人のジョッシュ・ダマーロ氏は開園からの約1年を振り返り、「500万人を超す来場者を迎えることができ、初年度として良い状況と認識する」と語り、「来場者の3分の2が中国本土と香港からのお客様で、3分の1が外国人のお客様。その中でも日本人は高いシェアを誇り、期待以上の方にお越し頂いた」と喜びを示した。期待以上の日本人が来場した理由としてダマーロ氏は、東京ディズニー・リゾートの影響による日本人のディズニーファンの多さなどを紹介、「(香港ディズニーランド・リゾートを訪れたいという)潜在需要は高いと思う。来年は香港にディズニーランドがあるという認知を拡大し、(香港ディズニーランドの)価値を理解して頂くことを目指す」と述べ、「2007年はさらに日本市場に投資していく」考えを示した。

 この実現に向けた具体策としてダマーロ氏は、(1)東京オフィスに香港ディズニーランド・リゾートのスタッフがいることにより、さらに日本国内で活発なコミュニケーション活動が取れること、(2)香港政府観光局(HKTB)との連携による認知向上の取組み、(3)ホールセールとの関係強化、(4)一般消費者向け広告の強化の4点を挙げた。(2)については、中国や東南アジアのHKTBと既に連携し成功を収めたことから、来年は日本においてタイアップ広告などを通し、プロモーションを積極化する考えだ。

 また、(3)は今年既に一部のホールセールが別冊パンフレットを作成するなど、各種取組みをみせるが、来年はさらに商品内容の拡充を狙う。「現在各社と話し合いの途中」だが、例えば香港ディズニーランド・リゾートのパーク、ホテルでユニークな経験を提供できるクリエイティブなパッケージ商品化に取り組むという。来年は日本で市場調査を行い、商品造成などに反映させたい考えだ。そのほか、香港とマカオ両都市に1、2泊し、香港では同パークで満喫する商品などを検討している。ダマーロ氏は、「カリフォルニア・ディズニーランド・リゾートもラスベガス、ロサンゼルス、サンフランシスコとの組合せ商品が成功している。このことから、香港、マカオの組合せ商品も同様に指示されるのでは」と想定する。さらに、(4)は、来年2月に香港ディズニーランド・リゾートの日本語版ホームページを立ち上げることが決定している。

▽MICE誘致も積極化
 ダマーロ氏は、日本企業などのMICE受入件数が堅調に増えていることを強調。シャルレが2月26日から3月2日まで8000名規模のインセンティブ・ツアーを実施するが、その中で香港ディズニーランドを貸し切ることが決定している。ダマーロ氏は、「今回成功すると、この効果によりさらに日本からのMICE需用が増えると思っている」と語り、イベントに掛ける意気込みを示した。8000名の受入については現在詳細を詰めている段階だが、当日はシャルレの団体に向けた特別なエンターテイメントを予定している。