リヒテンシュタイン美術館、世界規模のプロモーションで認知拡大、来館者の増加目指す

  • 2006年11月24日
 ウィーンのリヒテンシュタイン美術館の館長ヨハン・クレフトナー氏が来日し、プレス・ミーティングを開催、「来館者全体として2004年3月末のオープン時の25万人から若干減少する傾向にある」と語り、日本をはじめ、主要海外マーケットに向けて認知拡大を進め、来館者数の増加に繋げたい考えだ。
 
 もともと「日本人来館者数は決して少なくない」(クレフトナー氏)と、日本人ツアーでも訪れる人気の観光スポットであり、日本向けサービスとして、同美術館では日本語音声ガイドサービスを用意するほか、日本語ブローシャーも作成。団体客の場合、事前予約すると日本語ガイドを用意することにも対応するという。また、同美術館と同じように個人のコレクションを展示する美術館と「個人アートコレクションズ企画」を形成し、各美術館と来館者増加に向けた活動を実施しており、企画に参加する美術館の入場券を提示すると料金を割り引くサービスも実施。これらの効果として、同美術館含む「個人アートコレクションズ企画」の美術館を訪れるツアーもでてきているという。そのほか、美術館鑑賞と食事をセットにしたプランや、5人以上の団体で事前予約をすると開館時間以外の入場ができるオプションも設定。ユニークなところでは、アメリカの団体が近年、リヒテンシュタイン候の別宅でもあった同美術館を個人の邸宅として、団体旅行のパーティ会場やコンサート会場に利用するケースが増えていることも紹介した。

 同美術館は5世紀にわたるヨーロッパ美術の秀逸品を数多くもつ世界有数の個人コレクションの一つ、ハンス・アダム2世・フォン・ウント・ツー・リヒテンシュタイン侯爵のコレクションを公開している。既に1807年から1938年までの間、ウィーン市郊外であったリヒテンシュタイン・ガーデン宮殿で公開、2004年に全改修された宮殿でリニューアルオープンし、話題を集めた。

<写真右:リヒテンシュタイン美術館の館長ヨハン・クレフトナー氏、写真中央:リヒテンシュタイン美術館のアレクサンドラ・ハンツル氏、写真左:オーストリア政府観光局局長のフォルカー・ヤインドル氏>