羽田国際化、東南アジアへの路線展開の希望が多く、横浜市の調査

  • 2006年9月8日
 横浜市はこのほど、羽田空港の国際化を視野に首都圏の空港に関する企業アンケートを実施した。アンケートは首都圏に本社を置く資本金5億円以上の2075社に調査票を送付、430社から回答を得たもの。回答を寄せた会社は83%が中国とビジネス対象国としているほか、ASEANは73%、その他アジアは71%、北米62%、欧州42%。

 これによると、羽田、成田それぞれの問題点が従来どおりの考え方となっているよう。羽田については国際線の便数、路線の種類について約7割の企業が不満としている一方、国内線の強化は少数。アクセスの問題についての言及は少数派だ。成田については、アクセスについての不満が多い。鉄道によるアクセスに6割超、バスで4割弱、自家用車で4割と現状のアクセスが不満点。国内線の便数では33%、路線の種類は30%が不満を持っているが、国際線については4%以下の不満表明に留まり、概ね要望に応えた路線が就航しているようだ。

 また、羽田の国際化を視野にする調査であることから、旅程の全時間についての調査も実施。これによると、フライトが3時間から4時間の上海、北京、台北などについては空港へのアクセス時間も短いことが要求されている。
 さらに、就航地の範囲について、もっとも多い回答が寄せられたのは44%の東アジア地域・ASEAN諸国をカバーする6000キロ圏。次いで、北京、台北、香港などをカバーする3000キロ圏が18.9%、ソウル、上海など2000キロ圏内は5%となった。

 自由意見では中国はじめ、台湾、シンガポールなどの提携先から、羽田発着の強い希望が寄せられているとし、羽田がアジアの基幹空港となることで来日頻度が上がり、ビジネス拡大を示唆するもの、という声も寄せられている。