観光活性化フォーラム
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海外旅行市場、「数年は1800万人前後を推移」、JTM磯貝主任研究員

  • 2006年9月6日
 ツーリズムマーケティング研究所(JTM)の磯貝政弘主任研究員は都内セミナーで講演、今後の海外旅行市場について「今後数年は1800万人前後で推移するのでは」との見方を示した。特に「マーケット全体が増えていない」と指摘し、20代が伸び悩んでいることを理由のひとつにあげた。

 また、こうした考えをする一つとして、JTMで実施する調査で「10年前は確実に多かった『非日常』という言葉があまり出てこない」とし、海外旅行は現在、30代から40代にとってはリフレッシュやリラックス、20代は自己投資としての見聞を広めること、50代は楽しみとしての見聞を広めることに変化していることを指摘した。

 今後の旅行市場の動向では、注目される団塊世代について「海外旅行の経験が豊富な総のネット・エージェントへの移行もありうる」と予約方法の変化を示唆。旅行の形態については夫婦での旅行、ひとり旅が多い現在の状況から、今後の旅行についてもこうした動きが着目すべき点と強調した。
 これに加え、Hanako世代とされる40歳から45歳の女性層に着目。この層は20代後半に21.7%の出国率であったが、現在は12.5%にまで下がっているものの、「子育てから解放されると自分たちの欲求を充たすのでは」と見る。特に10年後には子育てが完全に終わるころとなり、磯貝氏はこの層が今後、右肩上がりに動くことを予測した。