ヒースロー空港でテロ未遂で機内持込に規制、米国も規制を強化(第4報)

  • 2006年8月10日
 英国で10日、ロンドン警視庁がイギリスからアメリカに向う航空機の爆破計画を阻止し、複数の実行犯を逮捕した。この事件を受け、イギリス政府は国内のテロ警戒レベルを最高度の「厳戒態勢:クリティカル」に引き上げ。各空港では、厳重な警戒態勢を敷いており、特にヒースロー空港での混乱が起こった。
 ヒースロー空港は現在、ホームページによると、長距離路線については受入れを行っているものの、ディレイ等が発生している。また、ヨーロッパ線など短距離については受入を行っていない。(日本時間10日20時)なお、日本関連の運航便についての状況は最下部を参照のこと。


 日本航空(JL)、全日空(NH)によると、飛行中の成田/ヒースロー線JL402便、NH201便は、ヒースロー空港への着陸を許可されている状態だ。ただし、NH広報室は、「他の便の影響などで空港到着が順番待ちとなる場合、燃料の関係もあり、ヒースロー空港、またはダイバードとなるか、状況を見て判断していく」とコメントしている。

 また、イギリス当局からの指示で、機内持込荷物を規制。持込可能な荷物は、ポケットサイズの財布、薬、眼鏡(ケース不可)、赤ちゃん用の食事、紙おむつ、ティッシュ・ペーパー、鍵、女性用の生理用品。持ち込む際は、透明のビニール袋の使用が必須となる。

 今回の事件に伴い、米国当局も米国発着便に対して機内持込、手荷物制限の強化を要請。米国を発着する国内線、国際線の全航空機の旅客は、空港保安検査場以降の制限区域内で全ての液体、ジェル状物品の持込が不可となった。また、制限区域内で購入した液体やジェル状物質の持込も不可とする。


▽国内空港の対応
 国土交通省航空局航空保安対策室は、空港管理者、航空運送事業者等に対して、航空保安対策の徹底を指示した。日本発着便に対する脅威が高まっているとの情報は無く、「レベル1」を維持。また、液体物検査について確実に実施を図るよう徹底を促している。
 日本の成田国際、中部、関西国際空港とも、これを受け、昨日と同様の保安検査、および液体について徹底を図っているという。


▽日本関連便の状況(全て現地時間、情報は日本時間10日、23時現在)

▽日本発ヒースロー空港着
<便名/発地/スケジュール/到着予定時間>
BA006便/東京/14時14分/14時45分予定
BA008便/東京/17時17分/17時07分予定
VS901便/東京/15時15分/15時33分予定
NH201便/東京/15時15分/15時50分予定
JL401便/東京/16時16分/16時15分予定
JL421便/大阪/16時16分/15時40分予定

▽ヒースロー空港発日本着
<便名/目的地/スケジュール/出発予定時間>
BA005便/東京/13時13分/ディレイ 16時00分予定
BA007便/東京/15時15分/予定通り
VS900便/東京/13時13分/予定通り
NH202便/東京/19時19分/予定通り
JL402便/東京/19時19分/予定通り
JL422便/大阪/18時18分/予定通り