セントレア、TV番組と連動し、空港・旅行需要の拡大に向け始動、旅行会社などを対象にサポート

  • 2006年7月31日
 中部国際空港は東海地方での海外旅行需要促進を視野に、TVでの旅行番組の提供により、ツアーを番組内で紹介することで旅行会社へのサポート事業を展開する。昨年のセントレア開港後は愛・地球博による空港利用客が名古屋空港時代と比べ増加、さらに今後の継続的な空港利用者の獲得、および路線網維持を視野に航空利用の旅行需要、および新規需要の獲得に向けた取り組みを進める。なお、今回のプロジェクトでは愛知など東海3県が対象となる。

 セントレア平野社長は「名古屋空港と比べ、国際線は増加したが、さらに活性化するため関係業界と一体となり取り組む必要がある」とし、現在、各種の空港利用促進策に加え、地元の名古屋発の需要を高めたい考え。「旅行の楽しさを広げていくこと」により、「将来の路線網の拡充と万博で築いた海外とのパイプを強くしたい」と抱負を語る。

 日本旅行業協会(JATA)会長の新町光示氏は「(空港会社が主体となり、旅行業界とメディアを巻き込んだ)このようなプロジェクトは初めてではないか」と語り、「多くの人に海外旅行に出かけていただき、この動きが全国に広がって欲しい」と大きな期待感を示す。また、JATAでは2007年に日本人出国者数2000万人という目標を掲げており、これに向け、「今年は1850万人が目標。風向きが怪しいとの見方もあるが、海外旅行市場はこのところ活性化している。全力を挙げて、取り組みたい」と旅行業界の力の結集を誓う。

 セントレアではこれまでの利用促進策として、出張者の利用を促すため、中部圏の企業に対してアピール。企業側でも出張規定を変更することにより、セントレアの利用を促している。また、ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)に連動し、国土交通省、中部運輸局などと連携した海外でのプロモーション、札幌・仙台・福岡など地方主要都市発の乗り継ぎ需要の増加をめざし旅行会社と協力。セントレア内のショップで利用できるクーポン券を提供する活動を進めているところだ。


 応募については、旅行会社は第1種旅行会社でJATA会員が対象。このほか、航空会社、政府観光局からの企画、提案も受付ける。募集内容は名古屋の民放テレビ局3局の指定したテレビ番組とのタイアップ企画案を策定、8月31日まで必着で募集。9月中に中部国際空港の企画選定委員会において審査し、TV番組の放映は来年1月から3月を予定している。