05年度の海外旅行事故発生率2.4%、医療関連費は最高で約2500万円−ジェイアイまとめ

  • 2006年7月14日
 JTBグループの損害保険会社のジェイアイ傷害火災保険によると、2005年度の海外旅行契約者の事故発生率は2.40%となり、04年度の2.22%から上昇、過去5年間の平均の2.39%をやや上回った。支払い項目別では、治療・救援費用の疾病治療が前年比2.2%減の49.4%となったほか、携行品は13.4%増の28.3%、航空機遅延は21.1%減の8.6%、傷害治療は4.2%減の8.5%、航空機寄託手荷物遅延15.5%増の1.7%となった。疾病、傷害で約6割近くと海外旅行保険の主な役割であるケガの治療などの側面は変わらないものの、携行品や荷物など幅広い用途で利用されている。

 また、医療関連費用の高額な重大事故の実例も公表。この中で、最も高額の支払いとなったのは、メキシコの浜辺で海に飛び込み、浅かったため頚椎骨折し、現地で11日間入院後、チャーター機で搬送され帰国したもので、支払いは2415万3238円。また、フランスで発熱、発汗の症状から敗血症と診断され25日間入院後、医師が付き添い帰国した例で1628万14円、カナダの空港で突然倒れ大脳血管障害と診断されチャーター機で医療設備の整う病院へ搬送、20日間の入院では1584万4335円の支払いであった。
 アジアでの事例も280万円から824万円までの事故が報告されており、クレジットカード付帯保険の保証額は一般的に傷害治療で200万円、救援者費用200万円が一般的であることから、保険加入の加重が望ましいとしている。