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アマデウス、データセンターを日本国内に設置し、競争力強化を図る

  • 2006年6月7日
 アマデウス・アジア本部プレジデントのデービッド・ブレッド氏らが来日、現在の状況などをアマデウス・ジャパン代表取締役社長の大竹美保氏と共に語った。ブレッド氏は現在、アジア太平洋地域でのアマデウスの予約実績が9.11やSARSなどを経ても順調に伸びを示していることを強調し、「今後の需要の伸びに対応」していく考え。アマデウスはGDS/CRS企業から、旅行・観光業界・企業に対して競争力を高める「ITソリューションサービスプロバイダー」と標榜しているが、特に旅行会社、航空会社などに対して「システム、技術を提供することで、顧客(旅行会社や航空会社)が顧客満足度の向上につながる分野に投資し、コミッションカットなどの厳しい環境にあう形になれば」などとアマデウスを利用するメリットを語る。
 また、スターアライアンスへのプラットフォームの提供については、「スターアライアンスで推奨するシステムという段階」とし、ユナイテッド航空(UA)、ルフトハンザドイツ航空(LH)は導入する方向であるが、他社については現在のところ、「検討を進めているところ」との発言に留めた。

 日本市場での展開については、大竹氏が「先ごろ実施した沖縄でのセミナーで米軍基地がある地で、需要が大きいことを感じた」などと語り、今後も東京をはじめ、大阪、名古屋、福岡の支店を機軸として拡大を目指す。予約については日本では2005年実績は04年比18.2%増の335万56件であり、06年については特筆する事態がない限り20%増を見込んでいる。
 こうした予約数の増大、および今後の日本市場でのサービス強化を視野にアマデウスでは今後、ミュンヘンに置くデータセンターを日本市場向けについて日本国内にサーバー設置。これにより、データ障害が発生した場合でも早急な対応が可能となるほか、レスポンスの早さなどでも向上する見込み。こうした施策は今年度中にも実施し、日本国内での他社との競争力を高める方針だ。