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エア・システム、チュニジアに現地法人設立、日本人向けサービス向上目指す

  • 2006年6月1日
 航空会社のGSAなどを務めるエア・システムは日本資本出資会社として初めてチュニジアの旅行ライセンス、グループAを取得、ツアーオペレーターの「ASIディスカバリー」を設立する。チュニジア共和国大使館特命全権大使のサラ・ハンナシ氏によると「ヨーロッパを中心に年間約650万人の旅行者のうち、現在日本人旅行者は1万人未満だが、2004年から2005年にかけて33%の成長率を記録している」と日本市場が好調であることを紹介。また、今年は日本とチュニジアが国交樹立50周年の特別な年であること、日本側が編集した日本語版パンフレットを作成したことも紹介。今後は、団塊世代の大量退職を控え市場規模の拡大を視野に、「チュニジアは団塊世代が満足する観光素材が豊富にある」と語り、今後の訪問者の増加に強い期待を示した。


 ASIディスカバリーはチュニジア国内のインバウンド業務、ホテル、送迎、観光、国内航空券の発券に加え、国外への航空券の手配発券業務やクルーズの手配業務など全般を取扱う。また、空港/チュニス間、または空港/ハマメット間の添乗ベースの送迎をはじめ、チュニスやハマメット出発の日本語オプショナルツアーを実施するほか、24時間日本語対応の緊急体制をとる。
 現地責任者はエア・システムの門山浩志氏。現在は準備期間とし、門山氏は10月から現地に駐在する予定。日本人管理責任者が常駐する強みを活かし、日本人観光客に対する細やかな手配業務の遂行、旅行形態に応じた対応、および安心さを打ち出す。

 エア・システム営業部長の井口光雄氏は、これまでのチュニジアの旅行商品は「シルバー層を中心とする世界遺産を巡る周遊型の商品であった」という。チュニジアはヨーロッパから年間約400万人がビーチリゾートへ訪れており、高級ホテル施設やマリン・アクティビティが充実。こうしたハード面の充実を受け、「ASIディスカバリーの設立でこれまでの商品に加え、日本人旅行者にもチュニジアをリゾートとして訪れてもらいたい」とコメントした。今後、20代から30代の女性、ハネムーナー、母娘をターゲットに設定し、新たな需要の獲得を目指す考えだ。門山氏は、日帰りで世界遺産を巡るオプショナルツアー、ビーチリゾート滞在と世界遺産巡りを組み合わせたツアーをはじめ、チュニジアに多く点在するワイナリー巡り、オリーブ農園見学のツアーなども検討材料としており、ツアーの利便性向上の観点からミールクーポン特典を付与することも考えているという。