成田、6月2日の第1ターミナルのグランド・オープン控え、関係者に披露

  • 2006年5月30日
 成田国際空港の第1旅客ターミナルビルが6月2日、空港の運用を継続して平成7年から開始した12年間のリニューアル期間を経て、いよいよグランド・オープンを迎える。29日には、国土交通大臣の北側一雄氏、千葉県知事の堂本暁子氏らの来賓をはじめ、関係者を集めた式典が開催された。




 NAA代表取締役社長の黒野匡彦氏は「大きな事故もなく、グランド・オープンを迎えることができ、厚く御礼を申し上げる」と関係者に挨拶。この第1PTB南ウイングの供用開始に伴い、航空会社の配置を再編すること、乗り継ぎ利便性の向上、インラインスクリーニングの導入による安全性と旅客利便の向上、自動チェックイン機を大量に導入した使いやすい出発ロビー、3500平米の免税ブランド「ナリタ・ナカミセ」についてアピール。また、第2旅客ターミナルビルについてもインラインスクリーニングや免税店のリニューアルに着手しており、「第1旅客ターミナルと同水準になる」と語り、空港として、利用旅客を意識した施設、サービス面の向上を強く意識していることを語った。

 また、今後の目標として「2500メートルの平行滑走路の完成、そして上場がその先にある」と語り、今後もNAA社員が一丸となって空港間の競争力の激しい現在の状況に立ち向かう考えを示した。


 北側大臣は祝辞として、国が進めるビジット・ジャパン・キャンペーンに触れ、「海外のお客様が便利で、使いやすい空港という印象を持っていただくことは非常に重要」とかたり、今後については「ハードはできたが、ソフト面で向上していくこと」が求められていると注文もつけた。
 また、アジア域内の国際競争力の維持の観点について、「人の流れ、物流ともに重要」とし、「私が聞く限り40ヶ国から就航の要望があるが、運用の限界にあるということで断っている状況では競争に勝てない」とも言及。NAAだけでなく、「関係市町村の協力もお願いする」と現在は年20万回の発着枠を22万回へと協議で増やすことについて意識した発言も行った。