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中部国際空港、18年3月期決算、実質初年度で単年度黒字を達成

  • 2006年5月26日
 中部国際空港の平成18年3月期(平成17年4月1日〜平成18年3月31日)連結決算は売上高526億3700万円、営業利益90億3100万円、経常利益23億1300万円、当期純利益は21億1100万円となった。開港実質初年度となる決算は、黒字スタートとなった。取締役副社長の山下邦勝氏は黒字について、万博特需で旅客需要が好調に推移、固定資産税が少なかったこと、さらに開港にあたりメンテナンス維持費を押さえた管理体制となる設計時からの成果としている。

 なお、平成19年3月期については売上高は18年3月期とほぼ同額となる526億円、経常利益1億5000万円、当期純利益1億円。売上高は特需がないものの、積極的な集客施策を展開した利用促進を行うほか、便数の増加などにより18年度の売上高を維持。山下氏によれば、予想は「努力目標を含めた数字」としている。

 中部国際空港は単年度黒字を開港5年で達成という目標を掲げていたが、実質初年度で黒字を確保。さらに、今期についても黒字を見込むことから、単年度黒字については既に達成。また、開業から14年、15年での累積赤字の償却については「2009年度ぐらいに可能」と山下氏は見通しを示している。また、3000億円の長期借り入れがあるが、これについて当初は30年で返済としていたが、この返済を早めるか、または着陸料の低減とするかはバランスをとりながら考えたいとしている。