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成田、第1南ターミナルのオープン控え、報道陣に一部公開

  • 2006年5月15日
 成田国際空港の第1旅客ターミナル(PTB)南ウイング、および第5サテライトの供用が6月2日から開始される。このほど、報道向けの内覧会が開催、第1旅客ターミナルビル全体で12年をかけた改修・増築を終え、「グランド・オープン」前の最終工事部分が公開された。第1PTB南ウイングは8アイランドで、改修前の6アイランドから2アイランドが増加した。また、荷物検査で最新設備のインラインスクリーニングシステムを導入し、出発ロビー階の空間が大きく広がり、開放感のあるものとなったことが特徴。空港内の案内についても視認性などで大きく改善。アイランド前の表示板では旅行会社のツアー名を表示するなど、利用者の目線での表示がなされる。

 制限エリア内では日本最大規模の商業エリアとなる「ナリタナカミセ」は長さ270メートル、幅7.6メートルの通路の両サイドにカルティエなどのブランド・ショップが9店舗、総合免税店が5店舗、おみやげものが2店舗、フードコート1店舗、合計17店舗が出店する。仲見世を意識することから、「和」の雰囲気を演出する工夫などを凝らし、出発前の時間を楽しんでもらうようにした。
 また、第5サテライトは51番ゲートから58番ゲートまで主に全日空(NH)が利用。このうち、57番、58番については国際線、国内線の共用となり、出入国の問題を簡便にクリアするためにスイングゲート方式を採用。特に、出発前のロビーエリアを内際で共用する場合、税関等のチェックをする手間を省き、運用面にも配慮したつくりになっている。第5サテライト中央部には全日空のラウンジが4階エリアに設置される。

▽乗り継ぎ
 新たにオープンする第5サテライトと既存の第4サテライトは地下通路で結ばれ、空港内の移動の利便性に配慮されている。各ゲートへのアクセスが簡便となるほか、スターアライアンス系の便で成田に到着、その後に国際線でフライトする場合についての導線も簡便になる。スターアライアンス系で国際線乗り継ぎは45分、国際線から国内線は75分、国内線から国際線は60分とそれぞれ大きく時間が短縮される。
 また、第1ターミナルから第2ターミナルへの移動について、第5サテライト2階部分(飛行機が駐機する階)にバスが運行するが、これを使うと10分程度で両ターミナルを結ぶ。運行間隔については、現在30分に1本程度であるが、現在、航空会社側で新ターミナル開設での運行間隔を検討中。第1PTB南ウイングのオープンに伴う航空会社の再配置により、両ターミナル間を行き来するケースが大きく減ることが予測されているが、旅客利便性の観点も含め、話し合いが行われている。

▽チェックイン
 チェックインについても、第1PTB南ウイングが全日空(NH)を中心にスターアライアンス系の航空会社については自動チェックイン機の利用が可能。この台数は全126台を予定しており、出発ロビー階の中央部分に位置する「D」エリアには自動チェックイン機が独立して設置されるスタンドアローン型が7台設置される予定だ。
 チェックイン機は日本語、英語、中国語など5カ国語の使用を選択でき、対応航空券は裏面に磁気ストライプのある航空券、eチケット。チェックインに際しては、画面上から地域利用航空会社の就航地を選択、チェックインの時間帯により該当する便が表示される。これにパスポート、またはマイレージカード等で搭乗客を指定し、座席指定などの手続きを行うようになっている。(S)


▽成田国際空港サイト、第1ターミナル・グランドオープン
http://www.bigchange-naa.jp/

▽スターアライアンス日本語サイト、成田第1ターミナル
http://www.staralliance.jp/t1/