NAA、第1南ウイングのアピールへ、民営化後の初CM、空港間競争に勝ち抜く

  • 2006年3月22日
 成田国際空港(NAA)は6月2日の第1ターミナル南ウイングの供用開始に伴い、利便性を消費者へアピールするテレビCMの展開を開始する。イメージキャラクターに女優の菊川怜さんを起用、新ウイングで乗継ぎの利便性、簡便になるチェックイン、出国手続き後のショッピングエリアなどをアピールする。NAAは民営化を果たし、初のCM展開となる。

 このほど、会見したNAA代表取締役社長の黒野匡彦氏は「20代から40代を主なターゲットとして菊川さんをイメージキャラクターに採用。年間3000万人の旅客に『選ばれる空港』を目指していく」と語った。また、黒野氏は「選ばれる空港」について、「インチョン、上海、北京など東南アジアのハブ機能を備え、高い設備を併せ持つ空港を視野に、競争に勝ち抜く」と語り、こうした方向の中で、特に商業施設の拡充が重要になるとの考え。この商業施設は、「成田・ナカミセ」。全16店舗のうち、8ブランド・9店舗の出店が計画されているほか、専門店として化粧品、酒類なども揃える。

 これらはNAAでは航空外収入に位置づけられるが、企業の体質強化としても着陸料や施設使用料で構成する航空系収入と商業施設の売上げによる非航空系収入について、民営化時に5対5であったものを、航空系4割、非航空系6割を目指しており、「現在は狙い通り、(割合が)動き出している」という。
 また、空港施設は第1ターミナル南ウイングだけでなく、第1ターミナル北ウイング、第2ターミナルでも設備を拡充。中でも、来年4月には第2ターミナルの出国審査後のエリアには約3000平米のブランド・ブティックをオープンする計画。これにより、第1、第2旅客ターミナルともに、顧客サービスを意識した空港への変貌をめざす。

▽菊川怜さん、新装ターミナルから「ニューヨークへ行きたい!」
 20日の発表会でイメージキャラクターに選ばれた菊川怜さんが登場。「国内線の乗り継ぎが便利になった」、「荷物が多いときでも、スムーズにチェックインが出来る」などと新装ターミナルについて感想を述べた。また、ショッピングでは「日本人好きのアイテムが豊富にそろっている、と聞いているので早くショッピングがしたい」などと話し、自らが海外に行くときは「日焼け止め、化粧品など、自分用に買うことが多い」などと新しい施設の利用が待ち遠しいとアピール。また、新施設を利用してどこに行きたいか、という問いには「ニューヨーク。ブロードウェイやミュージカルを楽しみたい」と思いを馳せていた。