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MVA、グアムと同レベル価格帯で販売働き掛け、自然を打ち出し販促へ

  • 2005年11月29日
 マリアナ政府観光局(MVA)は今年10月からのJALウェイズ(JO)のサイパン線運休の発表を受け、日本でのマーケティング活動の内容を包括的に見直すとし、今年7月、8月に日本、サイパンで市場調査を実施、このほど結果をまとめた。今回の結果を受け、MVAは旅行会社に対しグアムと同レベルの価格帯で販売を働き掛けるほか、一般消費者に対しては「自然」と「旅のしやすさ」に焦点を当てたプロモーションを展開する。

 今回の調査結果によると、現在流通するサイパン旅行のパッケージ商品の適正価格帯は5万833円から5万2538円となったほか、サイパンの受容価格帯はグアムと同程度の4万6000円から5万7000円程度となり、大差が見られないことがわかった。ただし、旅行経験層では、サイパン旅行経験層の理想価格は5万円で、グアムの理想価格を約4000円下回ったほか、上限価格での差は約6500円と差が開いた。このことからMVAでは、日本全体のサイパン・グアム旅行経験率は比較的低く、グアムと同等レベルの価格設定をした場合も、サイパンの旅行商品の需要に大きな影響がないと予想、旅行会社に対して、グアムと同レベルの価格帯での販売を促すとした。

 また、サイパンに対するショッピングやレストランに対する失望感が高くなった一方、「自然」のイメージでグアムを上回った。このことから、グアムとサイパンの魅力の違いを明らかにし、旅行会社に自然の魅力をサイパンの付加価値と捉えてもらい、都市的なアトラクションを補完する商品作り、販売の検討を促進する。

 MVAは一般消費者に対し、この「自然」、「旅のしやすさ」に焦点を当てたプロモーションを展開。このことから、ターゲット層は、これらの特徴に魅力を感じる層、および比較的旅行経験が少ない層の2点を機軸とするほか、リピーター率が高いデスティネーションであることを意識し、若年層、ヤング・ファミリー層などを対象とする。

 今回の市場調査は(1)インターネット調査、(2)フォーカス・グループ・インタビュー、(3)サイパン国際空港での出口調査の3種類を実施。対象は、(1)は1000人対象の定量調査で、関東、東海、近畿地区に住む今後1年間にサイパン、グアムに行きたいと思う20代以上の男女、(2)は北マリアナ諸島への日本人渡航者の中で大きなシェアのセグメント、年に1度海外旅行する独身女性25歳から39歳、2年に1回は海外旅行する既婚男性30歳から45歳の各6人程、(3)は日本への帰国便を待つ合計1118人の日本人観光客だ。なお、調査結果の詳細はMVAホームページを参照すること。

▽MVAホームページ
http://japan.mymarianas.com/