STB、業務視察旅行セミナー、オーガナイザー傾向、新素材を紹介

  • 2005年11月24日
 スカンジナビア政府観光局(STB)はこのほど、東京で旅行業界向けに業務視察旅行セミナーを開催、スカンジナビア3ヶ国の業務視察のテーマをはじめ、オーガナイザーの傾向や最新プロダクトを紹介した。

 STBはスカンジナビアが福祉大国、環境先進国、日本の諸制度のモデル国家である魅力をもつとし、これらをテーマとした業務視察旅行に最適なデスティネーションと強調する。業務視察を積極的に受け入れるデスティネーションとして、デンマークのコペンハーゲン、グリーンベルト、ノルウェーのオスロ、スウェーデンのカルマルを紹介。コペンハーゲンでは、高齢者福祉の概要説明をはじめ、高齢者の介護型住宅やデイセンターを訪問できるほか、環境政策として進める風力発電現場の視察などを受け入れる。グリーンベルトでは環境技術の集約地帯の見学、オスロの家族福祉政策レクチャーの受講などができる。
 また、スウェーデンのコペンハーゲンからコーチで2時間のところにあるスヴェンボー市は今秋から、日本の業務視察の積極的な受け入れを進める。ここでは、これまで難しかった現場での研修、体験が可能。このことから、福祉専門専門学校や大学、短大に限るが、STBは今後の需要拡大を見込む。

 さらに、2004年に現地を訪問した業務視察旅行のSTBが把握するオーガナイザー、446団体の内訳を説明。これによると、1位は行政団体で29%、2位はNGO・NPOで29%、3位は企業で24%、4位は学校となった。業務視察のテーマでは1位が福祉で40%、2位が環境で16%と2本柱であったほか、最近の注目テーマとしては教育を挙げた。シェアは7%だが、今年初め、皇太子が愛子さまの教育指針としてスウェーデンの中学校社会科教科書に載る詩を紹介し話題になったことを注目材料の一つとした。
 また、業務渡航実施時期に関しては、3月、5月、9月から11月がピークだ。旅行会社のセールス時期として、各社・団体の予算組みをする10月から12月を勧めた。