AZ・ENITなど、熟年はじめ知的好奇心くすぐるエトルリアの素材紹介

  • 2005年11月16日
 アリタリア航空(AZ)、イタリア文化会館、イタリア政府観光局(ENIT)、ミキ・ツーリストは15日、東京・イタリア文化会館で、旅行会社、メディアを対象にエトルリア・セミナーを開催した。これは、イタリア文化会館が10月30日にリニューアル・オープンしたことを記念して12月11日まで開催する「エトルリアの世界展」に合わせ、開催したもの。エトルリアは紀元前8世紀から紀元前2世紀に現在のトスカーナ地方、ウンブリア、ラツィオで繁栄、セミナーではこれらの地方を中心に、エトルリアに触れられる観光素材を紹介した。

 セミナーの冒頭、イタリア文化会館館長でイタリア大使館文化アタッシュのアルベルト・ディ・マウロ氏は、「エトルリア文明は日本ではあまり知られていないが、イタリアの独自性ある文化を構築するために大きな影響を与えた。イタリアは文化の多様性を持つ国。旅行会社の方々には旅行者が、この多様性を発見できるよう導いて頂きたい」とコメント。また、ENIT東京支局長のエンリコ・マルティーニ氏は、「エトルリア文明は謎に包まれた文明だからこそアドベンチャー・ツアーや秘境ツアーとして面白いだろう。新しい観光素材として知的な旅行者にも喜ばれる素材ではないか」とし、エトルリア文明に関連した今後のツアー商品の造成に期待を寄せた。
 エトルリアはローマやフィレンツェから約1時間で訪問でき、「既存ツアーの新しい観光素材として取り入れられる」(ENIT)。そのほか、ローマやフィレンツェには、エトルリアの彫刻や石棺、装飾品などを多数集めた博物館が存在し、ツアーにも組み込みやすい素材である。また、昨年にはタルクィニアとチェルヴェテリがユネスコの世界遺産に登録されるなど、その魅力と新たな観光デスティネーションとしての可能性が高い。ENITでは、エトルリアのターゲット層として熟年層、知的人やリピーター、芸術ファンなどを想定している。