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ハワイ、9月の日本人訪問者は0.4%増、ハネムーン牽引し消費額も上昇

  • 2005年10月31日
 ハワイ州産業経済開発局(DBEDT)によると、9月の日本人訪問者数は前年比0.4%増の13万2855人と、先月の減少から早期にわずかであるもののプラス値に転じた。日本発の航空座席供給量は5.4%増の16万245席、うちホノルル行きは4.4%増の14万8245席、コナ行きは18.9%増の1万2000席。平均滞在日数は1.8%減の5.51日と減少したが、個人消費は4.5%増の272.0米ドルと増加し、9月単月の総消費額は3.1%増の1億9920万米ドルとなり、経済効果面での日本人訪問者のパフォーマンスについてハワイ州観光局(HTJ)では高く評価している。
 レジャー目的の訪問者が3.3%減の12万413人とホテル供給量の問題とも重なり、伸びは見られない。ただし、ハネムーンは16.3%増の1万7496人、スポーツ・イベントは73.8%増の4411人と大きな伸びを示した。日本人訪問者数の伸びは小さいものの、経済効果の高さは上記の目的別旅行者数を見ても、ハネムーン・ウエディング、スポーツなどが好調に推移していることが主な要因。特に、滞在日数は減少したが、消費額の大きいウエディング関連が、全体の消費額を押し上げたと推測される。また、日本航空(JL)がスポンサーとなるホノルルセンチュリーライドも昨年の約1000名から2400名と訪問者増に貢献している。

▽ハワイ訪問者の満足度は若干減も重視するウエディングでは上昇
 また、DBEDTはこのほど、ハワイへの訪問についての2004年の満足度調査を公開した。これはDBEDTが毎年実施している調査で、日本人の満足度は2003年から若干減少し51%で、期待以下については2.1%となった。また、再訪意欲は前回の56.4%から48.9%に減少。理由として新しい場所への訪問意欲が58%と伸びているほか、ハワイはコストが高いという回答も20.6%となっている。
 こうした結果に対してHTJでは、「残念な結果」というが、これ以外の複数調査を比較するとハワイの人気は総じて高いが、ハワイ・プロモーションの方向性として新しい提示が必要と考え方で、昨年から実施するプロモーションで6つの島を打ち出し、ウエディングなどでもプロモーションを強化しているところ。上記の調査にといてもウエディングやハネムーンでの訪問者の施設については「大変満足」が54.8%、満足という回答全体では95.2%と高い数値を得ている。その他のレストラン、ショッピング、ゴルフ等の全ての項目で概ね好評を得ており、再訪意欲についても79.6%と高い。HTJでは現在のハワイへの日本人訪問者数が好調な理由を、こうした満足度の高い訪問者に起因するところもあるとしており、高いポテンシャルを秘めているという見方から、旅行会社に向けては改めて満足度の高いデスティネーションとしてアピールしたい考えだ。

 なお、この調査では旅行の計画段階におけるインターネットの利用についても調査。日本人のネット利用は全体の66.3%で、アメリカ、カナダ、ヨーロッパがそれぞれ90.8%、87.7%、82.8%という数値と比較すると低い。このうち、利用の傾向が他の市場と異なり、特にホテル選択において62.9%と高い利用を示したが、ホテル予約では21.7%と低い。また、航空機の予約が17.6%、レンタカーの予約は9.9%と情報収集と旅行の予約では大きな開きがある。
 こうした状況を踏まえ、HTJでは日本でのインターネットの普及は高いものの、英語表記についてはまだ、ハードルがあるとの考えホテルについては日本語予約エンジンなどを備える場合は、比較的多くの予約が集まっていることも踏まえ、情報の提供と予約の双方を日本語でできるように、ハワイの各施設に対して日本語サイトの作成を進めているという。
 9月の日本人ハワイ訪問者の主な数値は、下記のとおり。

▽9月のハワイへの日本人訪問者数データ
・日本人訪問者数/13万2855人(0.4%増)
    オアフ島/12万7277人(0.9%増)
    ハワイ島/2万1479人(15.3%増)
・滞在形式
   ホテル滞在/12万3657人(1.0%増)
 コンドミニアム/8812人(0.1%増)※タイムシェア含む

・旅行目的
    レジャー/12万4135人(3.3%減)
   ハネムーン/1万7496人(16.3%減)
      挙式/7300人(前年統計無し)
      MICE/4982人(73.0%増)
・リピーター比率/53.2%(0.3%ポイント減)