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インドネシア・バリ島、事件後の対応、および一部ホテルの状況

  • 2005年10月3日
 インドネシア・バリ島クタ地域、ジンバラン地域の2ヶ所で1日夜、同時爆発事件が発生した。国土交通省によると2日19時現在、第一種旅行業者9社のツアーで、現地に2693名が滞在、うち1名が死亡、1名が軽傷を負った以外は、全員の無事を確認している。9社はジェイティービー、近畿日本ツーリスト、日本旅行、阪急交通社、エイチ・アイ・エス、ANAセールス、日本通運、ジャルパック、クラブツーリズム。
 外務省は海外安全情報において、2日付けでスポット情報を発出。「インドネシアにおいては一般的にテロの脅威が継続」しているとし、「欧米系ホテルのみならず、ショッピング・モール、ディスコ、カフェ、宗教施設のように多数の人の集まる場所」などに対して注意を喚起している。

 このうち、各社の対応ではエイチ・アイ・エスが2日の出発分について、募集型企画旅行で150名の予約者を手配旅行への切替え、または行き先の変更で対応、キャンセルはおよそ半分以下に留まる見込み。本日の出発を予定する300名程度の約6割は通常通りに旅行を行う見込みだ。
 ジェイティービー、近畿日本ツーリスト、日本旅行、ジャルパックは外務省の危険情報がスポット情報であることから、募集型企画旅行は通常通り催行、キャンセル料は収受する。このうち、昨日の出発は日旅が38名中のキャンセルは14名、近ツーは92名のうち14名。ジャルパックは70名弱が出発、キャンセルが6名であったという。JTBは現在集計中とのこと。
 また、ガルーダ・オリエント・ホリデーズ・ジャパンによると、2日の出発者20名超のうち16名が出発。現在のところ、予約者などからの問合せが週明けと重なり、多く寄せられているものの、冷静に再考する対応が多いようだ。なお、同社では7日までの申出については1万円のキャンセル料で対応する。

 ジンバラン地区で発生した爆発現場から500メートルほどにあるフォーシーズンズ・リゾート・バリ・アット・ジンバラン・ベイでは、既に日本人を含む全宿泊客、従業員の無事を確認しているという。また、爆発によるリゾート施設への被害も無いことが報告されている。現在は帰国を希望する宿泊客に対しては、旅行手配の手続きをサポートしている状況という。ただし、同リゾート担当者によると、ホテル宿泊者は館内で従来どおりに過ごしている状況という。
 バリでの爆破事件は2002年10月に続くもの。この事件以来、各ホテルとも警備を強化。フォーシーズンズ・ジンバランの担当者によると、同ホテルでは正門を作り変え、ビデオカメラを設置して不審者の侵入を防いでいるほか、車の下部分についても鏡でチェックする体制。車のトランクなどについても同様に検査する対応をしているところ。ただし、既にインドネシア政府が島内の盛り場などで警備の強化を図っているが、政府レベルでの安全強化策がどれだけ図られるかも重要と語っている。