観光活性化フォーラム
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JATA市場調査、海旅のマイナスは続く、ビジネス・シルバーなどが牽引へ

  • 2005年9月28日
 日本旅行業協会(JATA)が8月8日から25日にかけて、会員企業274社から回答を得た旅行市場動向調査によると、海外旅行市場の現況はマイナスの雰囲気にあるものの、3ヶ月後には持ち直す見込みであるとの見方が多いようだ。現況となる7月から9月について指数となるDI値はマイナス12ポイントとなり、3ヶ月前の予測であった0ポイントの「普通」の状況からやや下回っている。主に、反日デモの影響をレジャー面で引きずっていると感じる経営者が多く、マイナスとなる一要因だ。ただし、リテーラーから「ロンドンテロ以降、好調だったヨーロッパに陰りがみられる。アジアの復調が遅れている。」などという声もある。
 業態別では、インハウスの現況がプラス21ポイントと、前回の6月期調査と同じく1カテゴリーのみ堅調な推移だ。顧客層別では商用・視察がマイナス7ポイントと最も良く、次いでシルバーのマイナス12ポイント、熟年のマイナス13ポイントと続く。前回調査で期待されたファミリー層は10ポイントほど回復しているものの、期待値には届かなかった。3ヶ月後の予測としては全ての顧客層で好転する見込みではあるものの、商用・視察、シルバー、熟年といったところの数値が良く、こうした層に海外旅行市場を牽引する状況が続きそうだ。
 なお、国内については前回調査の予想と同じく0ポイント、今後も若干プラス値に動くという予想だ。

※DI値は設問事項に対し、「良い」、「普通」、「悪い」、「取扱なし」の4回答を用意、この回答からシェアを算出するもの。「全て良い」場合にはプラス100となる。

▽海外旅行全般DI値(現在/3ヵ月後)
全体/-12/-1
総合旅行会社/-33/-10
海外旅行ホールセラー/-33/-0
海外旅行系旅行会社/-20/-7
リテーラー1/-19/-6
リテーラー2/-8/-6
インハウス/21/28

▽顧客層別DI値(現在/3ヵ月後)
ハネムーン/-39/-27
ファミリー/-16/-18
OL/-32/-30
熟年/-13/-8
シルバー/-12/1
インセンティブ/-37/-29
商用・視察/-7/0

▽方面別DI値(現在/3ヵ月後)
ハワイ/-8/-4
アメリカ・カナダ/-10/-10
ヨーロッパ/-7/-7
オセアニア/-33/-18
ミクロネシア/-12/-15
中国/-28/-20
アジア/-19/-11