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中国人の訪欧ビザ発給が厳格化、夏の旅行は中国国内、韓国、香港

  • 2005年7月15日
 国際観光振興機構(JNTO)によると、昨年9月から中国人の欧州への団体旅行が解放されたことで、2004年の中国人のヨーロッパへの訪問者数(ロシア除く)が前年比44.6%増の99万7769人と大きく増加する一方、入管での入国拒否率、入国後の不法滞在率が上昇し、7月からビザ発給条件が厳格化されているという。ドイツ、およびイタリア大使館はこのほど、ビザ発給時の面接率を3割引き上げ、ツアー団体帰国後24時間以内にパスポート、および航空券のボーディングパスを回収し確認するほか、参加者の約3割に対して帰国確認の面接を課すこととした。
 このことから、北京居住者以外のツアー参加者は北京の大使館まで出向く交通費に加え、180元の面接費用を支払う必要があるため、ツアー参加希望者が減少。夏休みに北京から出発するヨーロッパへのツアー参加者は約2万人程度と減少する可能性があると中国の旅行会社は予測しているという。
 反日デモ発生以降、訪日旅行が低調する状況であるものの、7月25日の訪日団体観光ビザの全土解放に向けて、主要旅行会社は積極的に地方へのセールスを展開している。なお、旅行会社では今夏の中国人の人気デスティネーションとして、国内、韓国、9月12日にディズニーランドがオープンする香港などと予想しているという。