伊・ヴェネト州、日本人出国者数の増加を見据え、プロモも積極化へ

  • 2005年6月28日
 イタリア、ヴェネト州のヴェネチアで6月23日、24日の2日間、旅行見本市である第4回バイ・ヴェネトが開催された。イタリアのサプライヤー約500人、世界各地からのバイヤー約210人が参加、このうち日本からは14名が出席し、活発な商談会を実施した。
 ヴェネト州ヴァイス・プレジデントのルーカ・ザイア氏は「日本は重要なマーケットである」と語る。ヴェネト州への日本人訪問者数は世界全体で第5位であり、今年については「前年比2.2%増の訪問者数」を目標としている。特に、日本人出国者数が好調に伸びるとの市場予測をチャンスと捉え、積極的にプロモーションしていく考えだ。
 ザイア氏は日本人が「82%が芸術の国、70%が食の美味しい国と評価」し、イタリアへ訪問しているという調査を今後のプロモーションに活かす考え。ヴェネト州はアグリ・ツーリズモ、アグリ・フーズの促進に積極的な取組みを進めているほか、ヴェネチアをはじめ歴史、文化を打ち出す観光地も多く、州全体の豊富な魅力を日本の旅行会社などに紹介していく意向だ。また、日本人の訪問者は「家族、独身者、熟年層」と幅広い人気を得ていることから、年齢層に合った素材提供を努めるよう、活動していく。
 ヴェネト州への外国人宿泊者数は昨年、約3086万7718人を記録した。訪問目的はビーチ、芸術都市、湖、山、スパの順だが、ドイツからの訪問者を中心にビーチへの訪問者数は減少する傾向だ。また、中国やインドからの訪問者数が急速に成長しており、ヨーロッパ・マーケットと違うシーズンにピークを迎えるような販売を促し、ヴェネト州全体の訪問者数を増加させたい考えだ。また、ヨーロッパ・マーケットで人気が高まりつつある州内の4000を超えるヴィラを積極的にプロモーションするほか、ワイナリー、ドロミテ山麓など、新たな魅力も紹介する。