＜トロント：宮田麻未＞　トロント観光局はこのほど、トロントのブランドイメージ、新ロゴ「Toronto unlimited」、キャッチフレーズを発表した。今回のブランドイメージのリニューアルために、オンタリオ州、トロント市、トロント観光局が共同プロジェクトを立ち上げ。13ヶ月にわたる調査とキャンペーンを経て生み出された。特に、トロント市民自身が街頭インタビューやインターネットを通して、「自分たちの都市」のイメージを語るという大規模なリサーチプロジェクトも実施された。
　発表の席上、トロント観光局プレジデント兼CEOのブルース・M・マクミラン氏は、2000年以降、トロントへの観光客数の減少や、トロントが他の都市に比べてディスティネーションとしての競争力が弱まっていたことを率直に認めた。また、「新ロゴとブランドによって、トロントが世界に向かって語りかける未来志向の『トロント・ストーリー』を発信することで、新たな可能性を広げて行く」と力強く語る。とりわけ、トロント市民「トロントーニアン」こそ、トロントの魅力そのものとして、文化の多様性や、トロントが単に生活する場所ではなく、人生を謳歌する場であるというユニークさなどを、この新ロゴとともにアピールしていく方針だ。「Toronto unlimited 」というキャッチフレーズにも、多様性や変化の可能性が無限であり、忘れることの出来ないほど印象的な都市を目指すという、心意気が象徴されている。

　今年4月、トロント観光局でアジアのトラベルトレードとメディアスペシャリストに就任した森川隆氏は、今回のロゴ・リニューアルをきっかけに、新たに日本マーケットへ意欲的な取り組みをしていく考えを示し、「今年、4月からナイアガラ観光局とトロント観光局が共同で日本マーケットに取り組んでいく態勢が整った。トロント2泊、ナイアガラ2泊で、どのような楽しみ方ができるかについて、具体的なプロダクトを紹介できる。昨年、制作したトロントFIT用の小冊子の改訂も予定しているほか、ナイアガラでも新たに小冊子を作り、旅行会社の販売をサポートする」と今後の業界に向けた対応を説明した。