CTC、ブランド・カナダをアピール、2010年80万人へキックオフ

  • 2005年5月25日
 カナダ観光局(CTC)は5月24日、愛・地球博のカナダ・パビリオンにおいて新ブランド戦略「ブランド・カナダ」について説明、日本市場の重要性を強調した。CTC商品企画開発担当副社長のトム・ペニー氏は「自然に満ち溢れ、暖かいホスピタリティを持つ国、かつ、パワフルで先進的な特徴」とカナダを表現し、「新しいカナダの側面をブランドに加えたい」と説く。「『キープ・エクスプローイング』をカナダと旅行者を結びつけるキーワードとして、旅行者の旅行の動機となるような、感情に訴えた呼び掛けをする」と述べた。ペニー氏はナイキ社の「just do it」の広告を例にとり、カナダというデスティネーションではなく、個人の心にある感情、欲求に訴えるキャッチコピーを通し、旅行者がカナダ旅行の体験から個々のストーリーを持ち帰ることがプロモーションの目的である考えを示し、カナダへの訪問者の増加を狙う方向性を示した。ペニー氏は「日本はアメリカ、イギリスに次ぐ訪問者数を誇り、大変重要なマーケットである」との認識から、「他の主要マーケットに先駆けて、日本でのブランド戦略のプロモーションに至った」と強調。「1月は前年比20%増、2月は10%増、3月は18%増を記録しており、このまま成長が継続すれば、50万人の目標訪問者数を上回る可能性が高い」と、大きな期待を寄せている。

 CTC日本代表のサイモン・ピット氏は日本での展開について、「昨年からの進めるテーマ『エンリッチ・ユア・ライフ』と新ブランド戦略を取り入れ、日本マーケットに適する形式で紹介したい」と語り、来月にも具体的に内容を詰め、州政府観光局との協力体制を取りながら、旅行会社を中心に積極的に紹介、および説明をする方針だ。また、CTC業務開発兼アジア太平洋地区担当部長のピエール・ゴーチェ氏は日本政府との関係強化も重要であるのと認識を示す。これはCTCと国土交通省が2010年までに、日本からカナダへの訪問者数を80万人、カナダから日本への訪問者数を20万人とする目標を掲げていることに関連したもの。既に設置したワーキング・グループにおいて、今回の新ブランド戦略を国交省に説明し、日本が進めるビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)に協力しつつ、カナダのプロモーションへの理解を深めてもらい、目標達成を目指し取り組んでいくことを明らかにした。