関空、内際のMCTを冬ダイヤから10分短縮し、80分へ、中部並目指す

  • 2005年5月20日
 関西国際空港は国内線から国際線への乗り継ぎ利便性の向上を目指し、MCTを現行の90分から冬ダイヤでは80分へと短縮する。既に空港運航者委員会(AOC)の了承を取り付けており、国際航空運送協会(IATA)への報告も済んでいるという。ただし、改善後も内際乗り継ぎでは短縮後も中部より5分、際際乗り継ぎは30分ほど遅い(参考:国内の3国際空港のMCT)。関西国際空港副社長の平野忠邦氏は空港間の競争力の観点から「乗り継ぎ全てにおいて、最終的には中部並みにしたい」と語っており、動線/導線の配置などでハード面の整備を行う前に、ソフト面で対応できる部分から進める考えを示している。
 関空は現在、関空利用促進行動会議で「アクション50」を設定し、利便性の向上に努めている。このほど開催された関西国際空港利用促進実行委員会の第1回会合において、こうした乗り継ぎ以外にも、関西経済団体連合会・大阪商工会議所・大阪府などによる関空利用運動の拡充、近畿地方整備局・近畿運輸局によるバスでのアクセス改善、関空会社が主体となる非航空系集客の拡大などを検討。非航空系集客では、関空展望ホールを航空テーマパークとしてリニューアルし、年間60万人の来場者を見込む。
 さらに、関西デスティネーションのキャンペーンを展開し、国際線でのセールスだけでなく、国内線においては修学旅行のデスティネーションとしてプロモーションする。また、ユニバーサルスタジオジャパンの来場者が増加しており、関空と直行のリムジンバス運行や世界遺産の高野山などのデスティネーションを連携する。