フィンランド、09年の20万泊目標に強い目的意識を持つ旅行者増めざす

  • 2005年5月18日
 フィンランド政府観光局は5月17日と18日、長野県小海町でフィンランドナイトを開催した。フィンランドナイトは1泊2日で旅行会社の企画、手配を中心とした担当者を対象にセミナーやワークショップを開催、今年で7回目となる。現地から旅行会社、オペレーター、観光局など15人がサプライヤーとして参加し、バイヤー側の企画・手配担当者と活発な商談を行った。
 フィンランド政観は2009年まで20万泊の日本人宿泊ナイト数の実現を目標に掲げる。昨年の実績は2%増の13万4994泊で、毎年約8%増が前提。冬の旅行はオーロラなどを中心に人気が高く、宿泊ナイト数も増加している。ただし、目標の実現に向け、フィンランドへ強い旅行意欲を消費者に持ってもらうことで、安定した増加を実現したい考えだ。
 こうしたことから、フィンランド政観は消費者向けの雑誌「TORI」を創刊。年2回発行で、フィンランド旅行需要の創造を目的としたテーマを設定。創刊号はデザインに焦点を当て、ヘルシンキの街で見つけられる家具や家庭用品を紹介している。特に、スペインやフランスとの違いを意識し、フィンランドを強く打ち出す。
 また、昨年12月、経済協力開発機構(OECD)が主要32ヶ国の生徒の学習到達度の調査結果、フィンランドは読解力で第一位であった結果を受け、日本にある企業や団体からの教育視察を目的とした訪問が増えてきている。こうした流れもフィンランドへの旅行需要の創造に結びつけ、フィンランドへの渡航者を増やす活動を続ける。