訪日外客の訪問先上位6位まで過去5回と不動、香港・台湾はリピーター化

  • 2005年3月29日
 国際観光振興機構(JNTO)はこのほど、平成15年度に実施した「訪日外国人旅行者調査」の結果をまとめた。これは、2003年11月と12月、および2004年2月に、日本の旅行を終え、新千歳、成田、名古屋、関西、福岡、那覇の各国際空港から出国する滞在2日以上、6ヶ月以内の外国人約4829人を標本とし、面接調査したもの。これによると、訪日旅行者の各都道府県への訪問率は1位が東京都の54.5%、2位が大阪府の27.0%、3位が神奈川県の15.8%、4位が京都府の15.2%、5位が千葉県の12.1%、6位が愛知県の9.7%と上位6位までについては過去5回の調査と変動はない。ただし、7位には前回9位の兵庫県が7.1%、8位に前回7位の北海道が5.2%と若干の変動も見られる。
 訪日旅客のうち、全体では観光、休暇目的が32.0%。地域別では香港から71.8%、台湾から62.3%が観光目的として高い割合を示す。また、この両国からの観光客のうち、訪日経験者は香港が78.4%、台湾が67.6%と平均の56.0%を大きく上回るリピーターであることから、旅行先として魅力を見出している姿がうかがえる。
 また、訪日旅行の動機について新たに項目を設けた。この回答では、日本人の生活の見聞・体験が25.6%と最も多く、次いで日本食が22.4%、買い物が19.6%、憧れが14.5%、自然・景勝地が14.2%、歴史・街並み・建造物が13.5%、日本の近代・ハイテクが13.1%となった。これを観光目的だけに限ると、日本人の生活の見聞・体験が32.1%となり、買い物が31.9%、憧れが29.2%、日本食が26.8%、自然・景勝地が24.4%、リラックス・温泉が23.1%、歴史・街並み・建造物が16.2%である。観光目的では概ね、全体の動向と比べて各項目とも数値が高くなるが、特に買い物については割合の差が大きく、観光旅行では強い目的があると考えられる。