アイルランド大統領が初来日、観光はじめ両国関係の交流促進に期待

  • 2005年3月16日
 アイルランド大統領をはじめとする観光、産業振興を目的とした使節団がこのほど、来日した。アイルランド大統領のメアリー・マッカリース氏は「観光、通商、教育において日本は重要な国。昨年のアイルランドへの日本人訪問者は約3万人と年々伸びる傾向。今回の来日が両国関係発展の契機になることを願う」と語り、日本人のアイルランド誘致を呼びかけた。また、「3月17日の重要な国民行事であるセントパトリック・デイの週にこの使節団が来日したことで、日本との友情の絆を示せたと思う」と話し、「5月には天皇皇后両陛下がアイルランドを訪問する予定」と明らかにし、今後の両国の関係促進に期待感を示した。
 マッカリース氏は日本人観光客に対し、「日本人が求めるものがアイルランドにある」として、特に「休暇や留学先としてのデスティネーションに相応しい」と提案。さらに、文化的遺産、景観美、文芸、音楽、伝統的ダンスをはじめ、フィッシング、乗馬、ゴルフ、釣り、競馬、ウォーキング、料理など、豊富な観光素材を紹介。最大の魅力は、「国民のホスピタリティ、ゆっくりしたライフスタイルが観光客に旅の充実感、充足感を与えるだろう」と魅力を訴えた。使節団の一員として来日した文部科学省国務大臣で、アイルランド観光委員会の一員であるシーラ・デ・ヴァレラ氏は「2004年は23コースのツアー商品が販売され、そのうち北アイルランドを含む商品が10コース販売されたことを嬉しく思う」とコメント。また、このほどCD-ROMでセールスガイドを作成し、都市情報、観光スポット、テーマ別素材、世界遺産、宿泊施設、イベントなどの情報を盛り込む。これに関して、「ツアーの商品企画やプロモーションに役立ててほしい」とヴァレラ氏は有効活用を促した。また、アイルランド政府観光庁は3月26日から全国の主な書店で発売するJTBパブリッシング発行の「ワールドガイド・アイルランド」刊行を発表。「これまで地球の歩き方が発行するガイドブックのみであったが、今後、2冊はアイルランドへの旅行需要を喚起する」と期待を示した。

 3月17日はアイルランドの国民行事、セントパトリック・デイだ。先週は京都、三重、伊勢でパレードが催されたほか、名古屋においても今年初めて開催。20日の表参道でのパレードには、マッカリース大統領が見学に訪れる予定だ。

※セント・パトリックデイを3月19日としておりましたが、正しくは3月17日です。訂正し、お詫びいたします。