HKTB・CX、上期に「香港逃避行。」キャンペーンを展開、男の一人旅も訴求

  • 2005年3月14日
 香港政府観光局(HKTB)とキャセイパシフィック航空(CX)は共同で、4月1日から9月30日まで「香港逃避行。」キャンペーンを展開する。HKTB日本・韓国地区局長の加納國雄氏は「香港を自由に周る旅を作りたかった。25歳から39歳のOL層、同年代の有職男性をターゲットとする」と語る。こうしたターゲットの選定は、多くの男性がビジネス目的の旅行において、帰国途中にリフレッシュを目的とした滞在をしている実態が浮かびあがったHKTB実施の市場調査に基づく戦略。加納氏は具体的な旅行の姿として、「仕事のストレスを発散し、香港の持つパワーやエネルギーを吸収し、再び、仕事に戻る。そして香港にまた来たいと思って貰いたい」と語り、女性、男性ともに取り組みを狙う。
 共同でキャンペーンを展開するCX営業部長のジェームズ・ジンズ氏は「ここ数年来で最大規模のキャンペーン。全国の65社の旅行会社と協力し、忙しい日本の生活から、短い時間でリフレッシュできる理想的なデスティネーションとしてアピールする」と意気込みを語る。香港は日本からのフライト時間も3時間から4時間と近距離のデスティネーション。特に、東京、名古屋、大阪、札幌、福岡の5都市発で週88便を就航し、4月から名古屋発で増便を予定しており、上期の海旅市場において香港は一つの起爆剤となりそうだ。

▽「香港逃避行。」キャンペーン
 香港逃避行は昨年、「香港新発見」と銘打つキャンペーンを発展的に継承するもの。海旅市場は韓国、中国・上海の動きに香港が押される形。ただ、2004年の年間訪問者数は前年比29.9%増の112万6250人、1月は70.4%増の11万5957人と順調な出足で、こうした近距離デスティネーション全体で伸びる可能性を秘める。また、HKTBの調査にもあるように、時間さえ都合が付けば身軽に動く人たちに香港を洗練された都市型のリゾートとして改めて訴求することで、短期の滞在の取り込みを進める。
 こうした市場のニーズに応え、キャンペーンでCXは3つの特典を用意。「香港逃避行スタイルブック」は合計10のテーマを設け、昼と夜では異なる姿を現す香港を楽しむクーポン。昼は楽、買、食、爽、癒、夜は餐、輝、遊・踊、遊・酔、甘で多様なニーズに応える。また、地下鉄(MTR)1日乗り放題パス、レストランやバーなど4店舗でアドカードを提示すると15%割引くなど、付加価値を加えた旅行商品として販売される。また、HKTBとCXそれぞれのホームページにおいてこのキャンペーンを展開し、CXはキャビンクルーによる逃避行の場所を紹介するページも予定している。
 なお、イメージモデルに田波涼子さんを起用、広告において香港へ仕事を終えて旅行に出かける姿を表現しており、雑誌等での集中展開を予定している。