求人情報

TATなど、タイ南部の回復に向け、短期・長期の2本立ての施策を展開へ

  • 2005年3月6日
 タイ国政府観光庁(TAT)総裁のジュタマ・シリワン氏は5日、世界各国から857名を集め、ヒルトン・プーケット・アルカディア・リゾート&スパでTAT、タイ国際航空(TG)などが主催したアンダマン・リカバリー・ミーテインングにおいて、インド洋地震・津波の復興の経過、今後の計画について語った。回復に向けての対処は、特にパトン、カマラ、ピピ、カオラックを対象とし、安全なビーチとすることを主眼とした政府の施策も早期警報システムの導入など3月末に第1フェーズは終了する。また、ビーチ近くにこれまでは黙認していた店舗等を今後は無くし美観に配慮、きれいになったと言われる海についても環境に配慮する。海を中心とするアクティビティが重要なこの地域の安全対策として、アンダマン・セイフティ・パトロールという監視員を配置し、海軍と連携した緊急時の対応に備える。観光資源の開発については津波のメモリアル・スポット、カオラックに記念施設を新たに設置し、後世に記憶を引き継ぐほか、亡くなった方への哀悼を表する場所としたい考え。今後のマーケティングでは、これまで9.11、鳥インフルエンザ、SARSなど、大きな需要減退後の戻りも早かったことから、今回の回復についても自信を示し、引き続きFAMを実施する。また、TATとタイ旅行業界が協力して世界各地を訪問、トラベル・フェアの参加するほか、タイ国内でスポーツ・イベント、津波のメモリアル・デイなど「種々のイベントを開催して注目を集めたい」としている。
 長期的な施策としては、プーケットを中心として観光地の整備を進める。特にラノン、パンガー、クラビ、プーケット、トラン、サトゥンの6地域を効率的に巡ることができるよう、道路の建設を計画。さらに、現在のプーケット国際空港の受け入れ能力が不十分として、空港施設を拡大する。今後、2年程度でこの計画を推進し、旅客の受け入れ増と共に、利便性の向上を図る。また、クラビ空港を2005年10月から国際化し、滑走路を3000メートル化する。チャーター便も積極的に受け入れる考えで、こうした施策で、現在のプーケット空港と国際化するクラビとで、旅客の旅程に幅を広げる。ジュタマ総裁は「世界トップ10を数える観光地としてタイ南部のアンダマンに訪問して欲しい。多くのホテル、レストラン、露店を含めてオープンしている現状を人々の口から口へと伝え、誘致して欲しい」と締めくくった。