観光活性化フォーラム
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プーケット日本人会、現地の状況を詳細に説明、送客への理解求める

  • 2005年3月4日
<プーケット発 鈴木次郎> このほど、日本の旅行会社約200名を集め、プーケットのダイヤモンド・クリフ・リゾート&スパにおいてプーケット日本人会による現状の説明、および意見交換会が開催された。挨拶に立ったタイ国政府観光庁(TAT)東アジア地区局長のワンサーン・ワンサイ氏は「今日、そしてこれからプーケットで見ていただくことを日本の消費者に伝え、送客をお願いしたい」と協力を改めて要請。国土交通省総合政策局旅行振興課課長補佐の田口芳郎氏は「お客様への情報提供、安全対策の構築は重要だが、タイ訪問でマスコミの独自取材で注目を集めることができ、こうしたアピールも今後の消費者の訪問に繋がる」として、今回の成果を強調する。
 日本人会は日本人訪問客について、1月の訪問者数は376名と前年の3.87%であり、ダイビングでは延べ395名(前年比:26.1%)、シーカヌーに至っては82名(同:4.45%)と、各種アクティビティも大きな打撃を受けていることを報告。日本人の利用する主なホテル46軒のうち、影響のない施設は20軒、営業再開は17軒、津波を期に大規模なリノベーション等を進めるホテルは9軒であることを紹介。こうしたアクティビティ、施設の受入れ態勢が準備できている点を旅行会社にアピールした。
 プーケット日本人会会長の宮下和司氏は12月26日の地震・津波発生後からの経緯を説明。10日ほどで事態は大きく落ち着き、当初は「日本人はすぐに戻ってくると思ったが、徐々に危機感を高めた」と語り、日本での小泉首相との面談に至った活動を改めて説明した。日本人会のメンバーの中で亡くなった人もおり、「亡くなった人たちの冥福のためにも早く復興し、一人でも多くの日本人が飛行機のタラップから下りてくる姿を見たい」と協力を求めた。
 旅行会社からは、「上期のプーケットへの予約動向約6割。特に、夏休みの時期となる7月から9月に旅客が集中しており、その時期までの対策が重要」と指摘。これに対し、TATは「元気プーケット」などで各社のホールセール商品で共通ロゴの展開に加え、個別に4社、5社共同のプロモーションも積極的に展開する考えを言及した。