STB、「アンデルセン街道」を辿る旅を生誕200年記念に打ち出す

  • 2005年2月8日
 スカンジナビア政府観光局(STB)はアンデルセン生誕200年を迎える今年、「デンマーク・アンデルセンの旅」と銘打ち、童話の舞台やアンデルセンが旅行したルート「アンデルセン街道」を辿る旅を打ち出す。アンデルセンは70年の生涯で、ドイツを中心に海外旅行29回、国内旅行87回と様々な地を訪れたことから、旅行スタイルや足跡をアンデルセン街道として蘇らせた。デンマークではアンデルセンの誕生日の4月2日に開催するオープニングセレモニーを皮切りに、12月6日まで生誕記念イベントを各地で繰り広げる。旅行者も気軽に参加できるイベントが多く、STBはアンデルセン街道と共に旅行に組み込む提案をする。また、従来から得意とする分野のデザイン、環境、福祉やライフスタイルなど、日本で知られるデンマークの魅力のそれぞれをテーマに設定した旅行を紹介。また、ファームステイ、夏期に海岸沿いのサマーハウスに滞在するなどのデンマークのスローライフとアンデルセン街道を組み合わせる旅行も勧めた。

 また、日本国内でもアンデルセン生誕200年展が3月19日から、全国8ヶ所で開催。アンデルセン生誕200年アジア事務局が監修し、メディアリンクス・ジャパンの企画で実施するもの。このほど来日したアンデルセン博物館館長のアイナ・アスクゴー氏は「当館から遺稿や遺品など、131点もの所蔵品が国外へ出るのはこれが初めて」と展示会の開催は貴重な機会であることを強調。「中でも、アンデルセンが29回も海外旅行で使用したスーツケースは必見」と展覧会の見所を紹介した。事務局長の穂積保氏は「日本で100年以上の間、読み継がれているにもかかわらず、アンデルセン自身についてはあまり知られていない」として、「アンデルセンの人物像、生きた時代背景などが来場者に伝わるような展示にした」という。なお、展覧会は、日本で初めて出版されたアンデルセンの童話「王様の新衣装」を陳列するほか、国内各地で関連イベントを開催する予定だ。