JATA、2000万特別プロジェクトキックオフ説明会、「本気で動く」

  • 2005年1月25日
 日本旅行業協会(JATA)海外旅行委員会はこのほど、在日外国観光局協議会(ANTOR)、在京大使館、航空会社を対象に「JATA2000万人特別プロジェクト・アクションプラン」キックオフ説明会を開催した。特別プロジェクト座長を務める菊間潤吾氏は「消費者は旅行業界からの提案を待っている。新しい試みでマーケットは大きく動く」と語る。また、「2000万人の達成は難しいとの声もある。しかし、シニア旅行客の増加、シーズナリティを問わない消費者が増えている現実がある。さらに、一部のデスティネーションに人気が集中している訳でなく、あらゆる方面に関心が向いている」と現在の消費者動向の認識を示した。「2007年の2000万人達成のため様々活動をしていく」とJATAの姿勢を説明。
 「観光局、航空会社などと協力し、一つのムーブメントを築き上げたい」と、このプロジェクトの重要性を強調した。観光局が地方への販促活動を人手不足から、十分でない実情を踏まえ、「JATAの組織として地方の活動にも、大いに協力する」と語り、「JATAは本気で動きます」と挨拶の最後を閉め、このプロジェクトにかける思いを示した。
 JATAは2000万人特別プロジェクトチーム発足に加え、全国のJATA会員と有機的な活動とするため、各支部にプロジェクト担当支部を設置。それぞれの支部が目標を掲げ、JATAとしての取り組みを強化する。なお、プロジェクトは3本柱で構成。(1)JATA海外カルチャーフェスティバル、(2)JATA商品企画調査団、(3)JATA旅のスマイルフォトグランプリ。このプロジェクトの進行にあたり、今後、観光局や航空会社からの質問や提案を積極的に受け入れ、柔軟な展開を念頭に入れる。

▽3つのアクションプラン
 JATA海外カルチャーフェスティバルは地方の海外旅行、新規需要創出を目的にJATA本部、支部が全面的にバックアップ。全国で各国・地域のイベントをプロモーションする。イベントの主催は観光局や大使館。JATA本部はイベントの企画提案、開催地の公共施設への交渉、案内パンフレットや入場券などの印刷物の作成。JATA支部が集客作業、会場管理や運営サポート、主催者側と協議などをする。JATA側は最低3ヶ月前までに本部への申込を要望する。また、愛知万博が開催と地方へのプロモーションの連動を提案、アクションプランの活用を促す。
 JATA商品企画調査団は、各国政府観光局が旅行会社の社員を対象に実施するファムツアーを見直すもの。観光局が提供したい情報と旅行会社側が知りたい情報の不一致など問題を解決することが目的だ。このため、JATAが会員の希望する国や地域、時期や内容を集約する。企画商品造成担当者を中心としたメンバーとし、ファムツアーを両者の実利にかなう場と変更したい考え。一般消費者への情報提供の観点から、一般紙や業界紙・誌の記者の参加を募る。
 JATA旅のスマイルフォトグランプリは地方の海外旅行需要の創出とビギナー層の開拓を目的に展開する。「スマイル(笑顔)」をテーマに一般消費者から写真を募る。1次審査、2次審査を設け、地方ブロック、東名阪ブロックに分け、地方新聞、系列テレビ、ラジオなどの協力を基盤に取り組む。協賛企業や各国政府観光局賞も設置。多くの参加者にプレゼントを提供できるよう、観光局や大使館、航空会社の協力を求める。応募総数は3万件を目指す。