成田、黒野社長が国土交通大臣に滑走路延伸で報告、3月まで交渉

  • 2005年1月11日
 成田国際空港代表取締役社長の黒野匡彦氏が11日、国土交通大臣の北側氏に第2滑走路南側の約3.1ヘクタール分の用地買収交渉の状況について「交渉は大きな進展がない」旨を報告した。これは北側大臣から昨年いっぱいは交渉に専念し、年明けに報告を指示されていたことを受けたもの。黒野氏は「2500メートル化に向け、今年3月までさらに用地交渉の時間が欲しいと要望。北側大臣はこれを受け、「これまで以上に強力、かつ誠実に交渉し、3月末を目処に報告すること」、「本来計画(第2滑走路南側の延伸)の実現に向けた交渉と共に、社内的に北伸案も検討するよう」との条件を黒野氏に要請。
 成田国際空港は、「本来計画が最も良い選択肢」とするものの、航空需要の増加、新規就航の要請などが相次ぐ現状に猶予は無い。北側大臣は3月の報告を受けて状況を判断する模様で、北伸案を目指した場合の騒音の影響、施設の設計、国道51号線の問題などを、2ヶ月間でこれまでより本格的な社内案を検討する事となった。