関空、開港10周年で村山社長「新たな発展段階に」と路線増に期待

  • 2004年9月3日
 関西国際空港は4日、開港10周年を迎えた。これに先立ち3日、関西国際空港開港十周年記念事業推進会議、および関西国際空港が主催する記念祝賀会を開催した。この中で関空代表取締役社長の村山敦氏は二期事業で進める新規滑走路の2007年供用開始に向けて、「グローバル・スタンダードの空港とするためには重要な事業」と語り、見直しを進めた上での概算要求であることを強調した。また、「新たな発展段階に入った」と語り、16日から就航する海南航空、スリランカ航空の12月から来年初頭にかけての就航、ミャンマー航空、カタール航空など今後の路線増に向けた期待感を示した。
 また、大阪府知事の太田房江氏は「観光ビッグバンが起こる中、中国の観光需要の受入れを行う上で、2本の滑走路で24時間空港として運営する役割を今一度考える必要がある」として、成田、中部、関西の3空港で訪日旅客の受入れを担う必要性を指摘する。こうしたインバウンドでの役割については、関西国際観光推進センター(KITセンター)において、関西地域を中心とする観光ルートの開発を行っているほか、関空副社長の平野忠邦氏は「中部国際空港と連携して、(特に中国からの団体旅行客の)受入れを進めることもある」との可能性を示唆。成田、中部との競争は旅客サービスの観点から進める考えにあり、旅客受入れでは連携を模索したい意向にあるようだ。愛知万博を契機とする中国、韓国からのインバウンド増は関空でも大きなチャンスと捉えている。