主要旅行サイトの利用者が大幅増、中小施設もBtoC市場拡大に一役

  • 2004年8月27日
 インターネット・サイト閲覧の動向調査を行うネットレイティングスはこのほど旅行サイトの7月の動向調査として「旅行」カテゴリーの利用者動向を明らかにした。これによると、月刊のネット利用人口が前年同月比で24%増の3472万人に対し、「旅行」カテゴリーの利用者が48%増の1739万人で利用率が50.1%と8.3ポイント増となった。
 また、訪問者数が100万人を超える主な旅行サイトの利用者も前年から軒並み利用者を増加させている。例えば、「じゃらんNet」が前年比73.6%の270万1000人、「Yahoo!トラベル」が42.6%増の221万4000人など。増加率では「旅の窓口」が102.7%増の218万9000人が目を引く。ただし、「旅の窓口」は今後、「楽天トラベル」との統合が予定されており、両サイトの重複利用者を除く総数は260万9000人と「じゃらんNet」に続く利用者を誇ることとなる。
 先ごろ総務省が公表した情報通信白書によれば、インターネットは情報収集の手段として活用される傾向があり、特に旅行については鮮明だ。インターネットを利用するとの回答が78%に上り、雑誌44.8%、テレビ25.2%と比べ圧倒的な数字となっていることも、旅行サイトの利用者増を裏付ける。
 また、経済産業省をはじめとする共同調査「電子商取引に関する実態・市場規模調査」によると、対消費者の電子商取引(EC)の旅行部門の2003年実績は4740億円でEC化率3.4%となり、2002年のEC化率1.9%から着実に拡大。産業別でも、自動車、書籍・音楽に次ぐ割合となった。これは中小ホテル等が予約システムの提供を受け、集客力の高い宿泊予約サイトと共に、独自のサイトで予約を稼動する直販が拡大していることに伴うものだ。

▽主要サイトの利用者数<サイト名/利用者数/前年同月比>
じゃらんNet/270万1000人(73.6%増) http://www.jalan.net/
Yahoo!トラベル/221万4000人(42.7%増) http://www.travel.yahoo.co.jp
旅の窓口/218万9000人(102.7%増) http://www.mytrip.net
日本航空/193万9000人(64.2%増) http://www.jal.co.jp
全日空/150万9000人(40.8%増) http://www.ana.co.jp
ジェイティービー/150万6000人(43.0%増) http://www.jtb.co.jp
えきねっと/103万8000人(85.0%増) http://www.eki-net.com
(Nielsen//NetRatings調べ)