TA、需要低下に対応可能なブランド構築へ、旅行会社との関係は継続

  • 2004年7月22日
 オーストラリア政府観光局(TA)の日本副局長の堀和典氏は、このほど発足した新組織「Tourism Australia」では、ブランド再構築を協力に推進していくことを明らかにした。これまで「旅行・観光」の視点から展開したが、今回の組織改変などで「国」レベルでの展開を図ることを堀氏は強調する。オーストラリアは1995年から、オーストラリアをブランドとしてプロモーションしてきた。しかし、昨今の不安定な世界情勢、景気の動向、健康への不安等々の諸問題で旅行需要の低下にも対応しうる高いブランド力をつけることが目的だと言う。
 方策としては、統一されたブランドのもと、TA以外の他人の目を通して語ってもらうオーストラリアについての波及効果を重視していくという。日本市場での具体的な展開は、ロゴと共に謳い文句となるタグラインの利用、オーストラリアを語ってもらう人の選定など見直し作業と市場の反応の予測を進めているところ。ただし、ロゴ、タグラインについては2005年度の上期商品の発表に間に合うスケジュールとしたい意向だ。
 なお、TA日本オフィスの旅行業界との関係については、基本的に継続。旅行会社の社長や日本旅行業協会(JATA)などで構成する「ジャパン・オーストラリア・アドバイザリー・コミッティ」(JAAG)、部長クラスで構成する「クラブOz」、現場の実務者レベルで構成する「Oznet」の仕組みを利用し、密な連携とオーストラリアの販促に向けた協力を保つ考え。TAは「オーストラリアのブランド構築、広告や宣伝でお客の旅行意欲を高め、マーケティング調査をはじめ旅行会社などが出来ない市場の概況を示すという役割」と堀氏は語っている。