HIS、澤田氏が代表権ない会長職に、「第2の創業期」と位置付け
エイチ・アイ・エスの代表取締役社長に鈴木芳夫氏が就任した。また、代表取締役常務取締役として行方一正氏が就任、これまで代表取締役社長を務めた澤田秀雄氏が代表権を持たない取締役会長となる。5月31日に開催した取締役会議において決定した。
6月1日に会見した澤田氏は「以前から(私は)若手に権力、権限を譲渡したいと考えていた」と語る。時期については、「2年前は9.11からの立ち直り、前年はSARSの影響と経営の建て直しが急務であった。今年は旅行業界、HISとも好調。既に半期(平成15年11月1日〜平成16年4月30日)は増収増益になる見込み」(正式発表は6月中旬予定)であり、「夏の予約状況も堅調。この時期を逃すと、私自身が渋ってしまう」との判断があった。
代表権が外れたことに関して澤田氏は「これからのHISの発展を考える上では、私がいなくとも成長を続ける会社でなければならない」として、若いスタッフの育成を目標として掲げた。海外旅行市場での取扱額において平成15年度は第2位となったが、「10年から20年後には世界で活躍できる旅行会社を実現したい」と語る澤田氏の目標の達成には「世界で勝ち抜く会社となる必要がある」ため、人材の育成が大きな鍵となる。澤田氏は現在を「第2の創業期であり、その助走期間」と位置付け、今後の成長に向けたHIS社内での人材教育に尽力する考えだ。
また、新社長に就任した鈴木氏は「責任が重い役だが、HISは今後も伸びる」とし、澤田氏の路線を継承すると共に、重視する3つのポイントをあげた。まず、主力部門である「海外旅行の発展」。第2に「格安航空券から、創造的な商品を提供する企業」、第3に「世界に通用する企業」だ。特に海外旅行の発展に関しては、地方市場でのパッケージ商品の提供を拡大したい狙いがある。鈴木氏は「首都圏では格安航空券(FIT)とパッケージ商品の割合は約半々程度。地方ではパッケージが2割程度と認知度が低い」と現状を分析。特に地方ではチャーター便を利用する商品の展開を考えている模様だ。
今後進める社内改革について、鈴木氏は「現在の問題は現場の声が経営サイドに届かないこと。意思決定が遅くなっていること」との認識を示し、この改善が急務であることを強調。今回の人事についても「トップが変化しなければ、現在の体制は変わらない」と語り、今後、澤田氏との意見交換を含めながら部長職レベルにまで及ぶ権限の委譲を行っていく。
6月1日に会見した澤田氏は「以前から(私は)若手に権力、権限を譲渡したいと考えていた」と語る。時期については、「2年前は9.11からの立ち直り、前年はSARSの影響と経営の建て直しが急務であった。今年は旅行業界、HISとも好調。既に半期(平成15年11月1日〜平成16年4月30日)は増収増益になる見込み」(正式発表は6月中旬予定)であり、「夏の予約状況も堅調。この時期を逃すと、私自身が渋ってしまう」との判断があった。
代表権が外れたことに関して澤田氏は「これからのHISの発展を考える上では、私がいなくとも成長を続ける会社でなければならない」として、若いスタッフの育成を目標として掲げた。海外旅行市場での取扱額において平成15年度は第2位となったが、「10年から20年後には世界で活躍できる旅行会社を実現したい」と語る澤田氏の目標の達成には「世界で勝ち抜く会社となる必要がある」ため、人材の育成が大きな鍵となる。澤田氏は現在を「第2の創業期であり、その助走期間」と位置付け、今後の成長に向けたHIS社内での人材教育に尽力する考えだ。
また、新社長に就任した鈴木氏は「責任が重い役だが、HISは今後も伸びる」とし、澤田氏の路線を継承すると共に、重視する3つのポイントをあげた。まず、主力部門である「海外旅行の発展」。第2に「格安航空券から、創造的な商品を提供する企業」、第3に「世界に通用する企業」だ。特に海外旅行の発展に関しては、地方市場でのパッケージ商品の提供を拡大したい狙いがある。鈴木氏は「首都圏では格安航空券(FIT)とパッケージ商品の割合は約半々程度。地方ではパッケージが2割程度と認知度が低い」と現状を分析。特に地方ではチャーター便を利用する商品の展開を考えている模様だ。
今後進める社内改革について、鈴木氏は「現在の問題は現場の声が経営サイドに届かないこと。意思決定が遅くなっていること」との認識を示し、この改善が急務であることを強調。今回の人事についても「トップが変化しなければ、現在の体制は変わらない」と語り、今後、澤田氏との意見交換を含めながら部長職レベルにまで及ぶ権限の委譲を行っていく。