関空、村山社長、顧客満足度の向上で競争力ある空港へ、経営改善は着実に
関西国際空港株式会社代表取締役社長の村山敦氏は平成16年度に関して、「設立20周年、開港10周年を迎える年に、(関空会社の)社内的な仕組みを変えることで、黒字化に向けた基盤を作る」と、過去最高の実績を記録した2001年に並ぶ計画スケジュールに対する期待感を示した。関空会社は平成17年度の単年度黒字化を目指し、経営改善計画の2年目にある。今期は路線の拡充を図ると共に、社内の改革を進める。特に最大限の効果を追求するため、社内では22のビジネス・ユニットごとでの予算、目標を策定し、予算の到達度による達成を図る民間の仕組みを導入。これを人事的な成績評価とすることで、顧客満足度の向上を目指す。村山氏は、「民営空港はお客様が第一。成田、中部、伊丹など複数空港との競争の中で顧客満足度の高い空港が生き残る」と語り、減少する国内路線の充実、国際線の拡充、2本目滑走路の2007年供用に向けた取り組みが今期の主な課題とした。
平成15年度決算は期初予想である営業収支1000億円、経常損益100億円の赤字は「収支はSARSやイラク等の予想外の影響で達成は難しい。ただし、経常の赤字幅は100億円から削減できる」(村山氏)との見通しを示し、経営改善が実りつつあることを強調した。
▽2本目滑走路はVJCにも貢献
村山氏は国が推進するビジット・ジャパン・キャンペーンに関連し、「VJCで目標とする1000万人の人数はどこから入国するか」と問題を提起。「関西空港はアジア方面の路線中心とする空港」と強調し、VJCの重点地域もアジア地域にあることから、「2007年には(1本の滑走路では)パンク状態になる」と語る。
ただし、昨年度の関空利用の旅客数は過去最低。「国際情勢などの影響を大きく受ける」状況を鑑み、「需要は必ずしもバラ色ではない」ことから、供用開始に向けては初期の4200億円の予算から2100億円へ削減する予算を計画、さらに半減程度の1000億円程度に圧縮する考えも示した。この予算で、最低限の滑走路と誘導路をそれぞれ1本ずつ建設し、当面の需要に応える方針だ。
平成15年度決算は期初予想である営業収支1000億円、経常損益100億円の赤字は「収支はSARSやイラク等の予想外の影響で達成は難しい。ただし、経常の赤字幅は100億円から削減できる」(村山氏)との見通しを示し、経営改善が実りつつあることを強調した。
▽2本目滑走路はVJCにも貢献
村山氏は国が推進するビジット・ジャパン・キャンペーンに関連し、「VJCで目標とする1000万人の人数はどこから入国するか」と問題を提起。「関西空港はアジア方面の路線中心とする空港」と強調し、VJCの重点地域もアジア地域にあることから、「2007年には(1本の滑走路では)パンク状態になる」と語る。
ただし、昨年度の関空利用の旅客数は過去最低。「国際情勢などの影響を大きく受ける」状況を鑑み、「需要は必ずしもバラ色ではない」ことから、供用開始に向けては初期の4200億円の予算から2100億円へ削減する予算を計画、さらに半減程度の1000億円程度に圧縮する考えも示した。この予算で、最低限の滑走路と誘導路をそれぞれ1本ずつ建設し、当面の需要に応える方針だ。