HIS、平成15年10月期は減収減益、今期は3年前の売上高超が目標

  • 2003年12月19日
 エイチ・アイ・エスの平成15年10月期(平成14年11月1日〜平成15年10月31日)の連結売上高は前年比7.5%減の2163億7200万円、営業利益は62.8%減の13億7000万円、経常利益は64.5%減の14億9600万円、当期純利益は62.0%減の7億2100万円と減収減益となった。前期はバリ爆破事件、グアムの台風、イラク戦争、SARSと旅行需要の減少する要因が重なり、現在も消費者心理に影響がある中、個人自由旅行に集中した販売を展開した。これにより、10月の海外旅行取扱額は4.8%減の1468億442万4000円に戻すなど主要50社の中でも比較的堅調に取扱額を回復している。店舗の運営においても効率性を重視するほか、利益率の高い海外ウェディングの販売店を拡大、新宿本店では専門セクションを設置して多様化するニーズへの対応を打ち出した。
 なお、平成16年10月期の業績予想は売上高が15.5%増の2500億円、経常利益53億円、当期純利益29億円を目指す。これは平成13年10月期に売上高2411億7800万円の売上規模を目指すもの。具体的には主力の旅行事業で売上全体のシェア拡大を図る為、地元密着型の店舗の利用やインターネット販売の拡大を図るほか、予約システム「チャレンジ」を本格導入し、予約端末の簡略化や業務時間の短縮を図り、スタッフの生産性の向上を図る。

▽平成15年10月期海外行き先別売上高(売上高/前年比)
北米 280億円/7.2%減
ヨーロッパ 363億7500万円/12.5%減
アジア 557億4900万円/15.2%減
オセアニア 124万6200万円/0.2%増
ハワイ・グアム・サイパン 291万4200万円/4.3%減
その他 94億900万円/26.8%減

▽平成15年10月期海外旅行行き先別人数(人数/前年比)
北米 217824/9.5%減
ヨーロッパ 199631/6.1%減
アジア 695491/13.2%減
オセアニア 86059/4.4%減
ハワイ・グアム・サイパン 313079/0.4%増
その他 59457/31.6%減