観光活性化フォーラム
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JATA・DI値調査、ファミリー層は上昇傾向へ、回復の足取り加速か?

  • 2003年12月17日
 日本旅行業協会(JATA)が11月13日から26日の期間、278社から回答を得た「旅行市場動向調査」によると、10月から12月の海外旅行全般のDI値はマイナス33ポイントであった。前回調査の9月時から37ポイント上昇し、前回調査時の3ヶ月後の見通しであるマイナス44ポイントよりも10ポイント上向きの数値となった。3ヶ月後の見通しは1年前の水準であるマイナス25ポイントにまで回復する予測だ。業態別では総合旅行会社がマイナス80ポイントと依然として厳しい見通しであるが、海外旅行ホールセーラーは9月の調査時のマイナス88ポイントからマイナス29ポイント、海外旅行系旅行会社はマイナス80ポイントからマイナス23ポイントと、それぞれ前回調査時から50ポイント強の上昇を見せる。完全回復ではないものの回復の足取りは加速しているが、マイナスの状況は依然続く模様。また、インハウスはマイナス4ポイントとなり、各所でのビジネス需要が堅調であるとの発言を裏付ける形となった。
 客層別は全ての項目で前回の結果を上回っており、特に好調なのがシルバーと熟年。SARSや世界情勢不安で需要が停滞していたファミリーやハネムーンも回復してきている。ただし、3ヵ月後の見通しでは、ハネムーンだけがマイナス40ポイントと、減少する見通しになっている。
 一方、国内旅行は海外旅行からの振替需要でプラス1ポイントと「普通」という感覚に戻っているものの、3ヶ月後は再びマイナス5ポイントになる見通しだ。地域別では調査時で最も好調な地域は横浜や浦安を含む東京でプラス12ポイント、次いで奄美・沖縄がプラス9ポイント。3ヵ月後の見通しでプラスに向く予測に限ると、奄美・沖縄がプラス13ポイント、東京がプラス10ポイント、九州はプラス3ポイントとなっている。

※DI値のマイナスは「全てよい」がプラス100ポイント、「全て普通」が0ポイント、「全て悪い」がマイナス100ポイント

▽海外旅行の顧客層別DI値(3ヶ月前/現在/3ヶ月後)
ハネムーン/-65/-34/-40
ファミリー/-74/-49/-39
OL/-69/-49/-40
熟年/-63/-28/-26
シルバー/-66/-26/-23
インセンティブ/-84/-63/-57
商用・視察/-48/-27/-20

▽海外旅行の方面別DI値(3ヶ月前/現在/3ヶ月後)
ハワイ/-63/-28/-22
アメリカ・カナダ/-67/-51/-44
ヨーロッパ/-47/-16/-16
オセアニア/-50/-24/-26
ミクロネシア/-59/-38/-33
中国/-76/-38/-34
アジア/-76/-36/-26
※出典:日本旅行業協会「2003年12月期 旅行市場動向調査」