プリンセスクルーズ、ダイヤモンド・プリンセス処女航海で日本人400名

  • 2003年12月2日
 プリンセスクルーズのインターナショナルセールス&マーケティング部長のトレイ・ヒッキィー氏が来日し、ダイヤモンド・プリンセス、サファイア・プリンセスの日本からの予約状況や、2004年の目標、および世界のクルーズ市場の展望を語った。ヒッキィー氏によると、ダイヤモンド・プリンセスが予定する来年3月からの処女クルーズに「日本人の予約は約400名で、これまで1回のクルーズで最も多い日本人を集めたスタープリンセスの200名を2倍も上回るほど好調だ」と述べた。また、現在の日本のクルーズ市場についてプリンセスクルーズ日本総代理店であるクルーズバケーションの木島栄子氏によると「この10年で取扱人数は約10倍に増加した。ただし、9.11以降は若干の減少か横ばい状態を続けている」という。ヒッキィー氏は「テロなど不測の事態が起こらない限り」という前置きを置いた上で、「2004年は4000名の集客を目標とする」とし、成長する日本マーケットに期待を示した。
 今後のプロモーションは、ダイヤモンド・プリンセスが2004年2月27日に長崎で開催するネーミングセレモニーの際に旅行会社などに出席を依頼するほか、サファイア・プリンセスが2005年3月にオリエント17日間で日本に戻ることから「ウエルカムバック・クルーズ」としてプロモーションを展開する予定だ。

▽世界のクルーズ市場の中でのアジア、および日本マーケット
 ヒッキィー氏は現在、営業を展開するアジア、南米、ヨーロッパ市場についても言及。「プリンセスクルーズはカーニバル・クルーズ社の傘下でアメリカを中心とする市場だけでなく国際的に展開するブランド」であることから、今後も積極的にアジアやヨーロッパ、南米でのクルーズを展開する方針を示した。このため、3年前はアメリカ人とその他の乗客比率が98対2であったが、現在は88対12ほどになっており、今後もアメリカ以外からの集客を強化する。
 特にアジアに関しては有望視する。特に、ダイヤモンド・プリンセスとサファイア・プリンセスは船内にアジア式のスパを営業する「ロータス・スパ」やアジア料理を揃える「オリエンタル・レストラン」を備えること、三菱造船所で建造する船であることから「アジアでの人気度や信頼感は高い」とヒッキィー氏は分析しており、「将来的には50%を超える乗客がアジアからのお客様になるクルーズもあるだろう」と予測する。また、この1、2年の傾向として「アジアのクルーズ市場が熟成化しており、短い日程から長い日程へと変化しつつある。アラスカ・クルーズは7日間の行程から10日から15日間のクルーズの取扱が多くなっている」と言及。それに対して日本は「まだ、短いクルーズを求めている環境だ」と語った。