JATA、イランミッションを派遣、今後の中東プロモは長期的に展開

  • 2003年6月21日
 日本旅行業協会(JATA)は6月3日から9日にかけて、イランの観光旅行促進を目的としたミッションを派遣した。これは中東への旅行需要創出のプロモーション第3弾で、昨年4月のエジプト、7月のトルコに続くもの。ミッション団はジェイティービー代表取締役会長の舩山龍二氏を団長に旅行会社、メディアの20名で構成。世界遺産に登録されるイスファハンのイマーム広場、イランの歴史上で幾度か首都となったシーラーズなどを観光したほか、イラン文化指導省副大臣、およびイラン観光局局長のモハッマド・ターハー・アブデホダイ氏と、日本人の訪問者増加をテーマに懇談を行なった。イラン国内の治安の良さ、イラン人が概ね親日的であること、豊富な観光素材は日本人観光客増加にとって良い要素であるが、観光客も飲酒が禁止されていること、食事の面ではメニューの品揃えを豊富にすることなど改良の余地がある旨を伝えたという。
 なお、JATAでは海外旅行委員会の海外旅行需要喚起部会において、日本では中東の現状に関して旅行会社、旅行者とも理解不足であるとの意見を受け、勉強会の実施やJATAマネジメント・セミナーで中東をテーマに取扱うことで中東の理解を深めたいとしている。特に、ヨーロッパから多くのチャーター便が運航している紅海のハルガダ、ドバイをはじめとするアラブ首長国連邦のリゾート地など多くの観光都市があるものの、日本からの訪問者は少ない。また、中東地域はヨーロッパの人々にとって、多くのチャーター便が運航される紅海のハルガダやドバイなどをはじめ、リゾート地としてポピュラーであり、現地の受入状態も整っている。このことからJATAでは、マスをターゲットとするのではなく、デスティネーションとの連携を図りながら長期的展望でプロモーションを展開する方針である。