エイチ・アイ・エスの3月の総取扱額は前年比9.8％減の168億2337万7000円であった。このうち海外旅行は前年比11.3％減の159億8126万円である。イラク戦争は3月以前から予想されており、HISの中近東方面の取扱いが少ないことから減少は少なかったたものの、販売促進地域に見込んでいたアジア方面で新型肺炎(SARS)の影響を受けた。なお、国内旅行は30.4％増の8億4211万7000円である。
　今後の方針は、中国および香港に替わる方面の販売促進を展開する。これは中国・香港方面の主催旅行がHIS全体の売上の約5％であるものの、予想される売上減を代替地域の販売で影響を最小限にすることが狙い。5月もSARSや北朝鮮の問題、ゴールデンウィークの日並びの悪さなど前年割れが予想されるものの、個人、若年層や旅慣れたリピーターを対象とする商品の企画、販売促進の強化を進める。また、市場環境の動向に対応し、商品開発から発表までの時間を短縮化するほか、需要回復の時期を見極めた素早い対応を展開する。