GWの旅行人数は3.2%減の2180万2000人、海外は35.9%減の31万4000人

  • 2003年4月9日
 JTBがこのほどまとめたゴールデンウイーク(GW)の旅行動向によると、期間中の総旅行人数は2180万2000人と前年比3.2%減で、同じ曜日配列であった1997年以来6年ぶりに人数、総消費額とも減少する見通しとなった。これはJTBが2200人の旅行者へのアンケート、JTB販売状況、航空会社予約状況、業界動向から推計したもので、1969年から調査を行っている。このうち、国内旅行は2.5%減の2148万8000人、海外旅行は35.9%減の31万4000人の見込みで両方とも前年を下回る予想だ。旅行に行かない人のうち、その理由に「休日が重ならないため」と回答したのが13%と昨年より2.4ポイント増えていることから、曜日配列の悪さによる影響が強いことが分かる。さらに、景気の低迷、およびイラク情勢や重症急性呼吸器症候群(SARS)による旅行予約の手控えなども大きく影響しているとみられる。旅行者アンケートによると、「支出を減らしたい」が32.5%を占めており、旅行平均費用は国内が3万8983円と1.5%減、海外は0.3%増の24万6743円と平年並みとなる見込み。
 海外旅行の方面別では、北米・太平洋方面はハワイが30%減、グアム・サイパンが16%減、米本土で49%減と依然として低迷している。またSARSの影響を受けている香港が88%減となっており、アジア全体で約40%減となった。ただし、「大リーグ観戦ツアー」や20〜30代を中心とするFITなど、目的性のある旅行は堅調に推移しているという。