観光活性化フォーラム
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海外旅行動向シンポジウム、来年の日本人出国者数は1785万人と予測

  • 2002年12月24日
 財団法人日本交通公社は12月24日、海外旅行動向シンポジウムを開催した。同法人研究調査部市場分析グループが2002年から2003年の旅行動向について調査を実施、今年の観光マーケットの市場分析や2003年の見通しを報告した。2002年の海外旅行者数は、テロが起こらなくとも2001年夏以降減少傾向にあったことから厳しい局面を迎え前年割れとなる予測があり、テロの影響やW杯の開催による旅行の手控えに加え長引く不況という特殊要素と景気要素が混在している。そのため、テロを除外し景気要素のみを考慮した理論値を算出、実績と比較すると2002年のゴールデンウィークの時点で回復率は約90%とテロの影響はすでに薄れていたとしている。なお、2003年の日本人出国者数はGDPを指標とし、平均値0.3%増(円ドルレート125円)の場合、1785万人(8.8%増)で2000年の水準に戻ると見込む。また、GDP1%増の場合(円ドルレートは115円)は1820万人(前年比3.3%増・景気要素のみ考慮)、0.5%減の場合(円ドルレートは135円)は1730万人(2.0%減)と予測する。
 また、訪日旅行者に関して2002年は史上初の500万人(1月から9月までの累計で8.9%増)を突破した。2003年は国や地方公共団体、国際観光振興会(JNTO)の施策が本格化することから過去最高の550万人(5.5%増)とインバウンドの着実な増加を見込んでいる。